マラケシュ 紅の墓標 ~博多座版~

ずーっとずっと観たい観たいと喚き散らしていた博多座マラケシュ、ついに観れた~~!!

ありがとうスカイステージ。ラブ。電波強くしてくれ。

 

 

演出ががらっと違うよ、というのは聞いていたのですが、ここまでとは。

 

本公演を知らずに博多座版だけ、あるいは博多座版を先に観た人の感想も伺ってみたい。流石にいないだろうけど。

 

人柄、属性、出来事、関係性、そういったものを逐一台詞にして登場人物に説明させる。その情報の波をわかりやすさとするなら、このマラケシュはすっごく「わかりやすい」。……はず。

説明が足りない、分かりづらいって散々言われたのを改稿したらこう……なるか?なるとも言い切れない、やっぱり全くの別物だ。

たしかに、私の大劇場公演の初見感想「全然わからん」だったし。リピートした今となっては大好き、一番好きですけれどもね、大劇場版。

 

せり上がりせり下がりがあって盤が回って、っていう舞台演出はすごく好き。

ただこの、オープニングから登場人物が次々生い立ちやマラケシュへ至る経緯をまくしたてて自己紹介して、っていうのは逆に情報過多な気もする。群衆劇の色が強い?

どうしても本公演では物語における比重がイヴェット>オリガに(贔屓目もあって)見えてしまっていたけど、こちらはナターリャ叔母様もご健在でオリガと一緒についてきてくれるので、そこはバランスいいかも。物語の風味としていいのかはさておき。

強い色彩の存在感をもつあすかイヴェットが大好きだけれど、なるイヴェットになって若く、言ってしまえば薄くなったので、より一層女性陣が横並びに見える。

イヴェット、オリガ、ソフィア、アマン。みんなリュドヴィークに惹かれて求めている。

 

リュドヴィークはどこか遠くを見つめているけれど、彼女たちへの愛も嘘じゃない。愛というか、情というか。

 

レオンへの弟のような愛情も、コルベットへの敬愛・信頼も。

そんなに自己陶酔過多なリュドの印象も受けなかったな。

 

愛のないひとではないんだよなあ。でもどこまでいっても流離う孤独なひとだ。

 

 

以下、登場人物ごとに感想など。

 

コルベット/はっちさん

……いや、あの、一番最初が彼なのが本当に私だなあと思うんですけど……コルベットですよ。

ドンとリュドの関係ですよ。

 

なんであんなに密接で阿吽の呼吸で熟年夫婦になっているんですか??????私は正気です 脳がバグる

 

大劇場→東京で「あの事件の後、彼を探し出して……以来ずぅっと一緒だ」というドンの台詞が追加されてそれだけでギャァアアアーーーと悶えたのも記憶に新しいんですが。その台詞はそのままに、冒頭のいわゆる「自己紹介・説明パート」を担う二人のやり取りが完全に夫婦。

本公演では父子愛や師弟愛に似たLOVEだ~(はあと)なんて萌えてましたけど、今作のリュドは部下っていうより右腕って感じがすごい。右腕、ツーカー、組長と若頭。

ヒィ~安直に軽率に萌えてしまうオタク……。

シンジケートの元締めだとかの説明が追加になっていたような。あと普段は往来を歩くのは控えている、というドンに痺れる。たまらん。コルベット大好き……。

クロック長官→ジェラール新任長官の転生(権力の弱体化)があったために、マラケシュの利権、裏の支配者の立場をコルベットが一手に担っているんだな。対レオンのとき長官付きの部下がコルベットに畏敬の念いだいているような尻込みした態度だったし。本公演はあれで長官との癒着・信頼関係があったようだったけど、今回の新任長官が結果として「掃除」に至ったのは、レオンに小馬鹿にされたことへの腹いせとしての側面が強いと感じたし。

初見の勢いで書き殴っているので細かい記憶は曖昧なんですが、二人の会話の質感が本当に最高。「おとなしくしておけよ」「あなたも」「須らく」みたいな。阿吽だわ。ひぇ……コルリュド……。ブロマンスは確実にあるでしょおおお。

 

コルベットが「私は罪深い男だよ」と言って歌うあの歌がすごく好きなんですが、本公演ではベルベル兄妹に「あなたもノマドの瞳だ」と言われて独り昔を想起して歌うのに対して、今作はソニアとの会話があって、「私が非道い男だというのは君が一番よく知っているだろう」みたいな感じで(台詞曖昧)歌うのね。歌う先に相手がいる。今作は匂わせ程度でなく最初からドンとソニアの繋がりを露出しているのも、だいぶ印象が変わる。ナターリャのこともしっかり覚えていて会話があるし、わざわざパリ回想前に金の薔薇のことを仄めかすし……。そうそう、イヴェットがムッシュに再会するシーンも加筆なのか。あそこのイヴェットかわいいね。

 

そんな感じで結構ほかの登場人物とも表立って絡みがあるからか、本公演よりも「孤独の人」の印象はもたなかった。

本公演では、コルベットも孤独の魂をもつ人で、彼が唯一、リュドヴィークの傷を癒やすことはできなくても痛みに寄り添える人物だと感じて…だからこそリュドを喪ってかわいい愛娘も手放した、幕が下りたあとのコルベットの余生を妄想して切なくて悶え転がったりしてたわけだけれど。

あれだけ冒頭でコルリュドだ~!って喚いていた人間の掌クルンンクルンで申し訳ないんですが、本公演のほうがコルリュドだったよね?……ねっ!そうですよ。

 

 

■オリガ/ふーちゃん

オリガ、オリガ、いつもマラケシュの感想を書くときに言葉を選んでしまうオリガ・オブライエンよ。

オリガは博多座が一番好きかも。感覚的なことなのでうまく説明できないんだけど、本公演でのちょっと粘度と湿度の高い女のしなだれかた、同性に嫌煙されがちな女のいやらしさ、みたいなのが薄い。リュドに縋り付くシーンも、色仕掛けでたたみかけるような切羽詰まった言い方じゃなく、割とフラット。より透明で、硝子で、鏡。輪郭が曖昧で、自然に馴染む。幻を抱き合っている、っていうのが初めてしっくりきた、かもしれない。

でもリュドヴィークとオリガ、この二人の歩む未来はやっぱりどうしても見えてこないんだよな。

「束の間のパリの夢幻」として思い出を上塗りすることはできても、結局互いそのものを愛したわけではないから、手を取り合っても辿りつく先は空虚なんだ。痛みを十分に知っている大人たちが、夢見たまんま顔の見えない相手と「もう一度やり直す、本当の朝を迎え」たような気になるだけで実は一歩も先に進めていないエンド、なんて何より痛々しいもんな……。あの終わり方でよかったんだなあって、改めて思う。

クリフォードの人物像がだいぶ変わったのも大きいよなあ。お似合いかと言われると、はて、と考えてしまうけど……()。

 

ふーちゃんは目尻と口角でどうしてもいつも笑っている表情に見えてしまいがちなんだけど、姿の見えないリュドとの別れではらはらと涙する姿にじーんときてしまったり。泣けばいいってもんじゃないけど、ずっとふらふら頼りなげに彷徨っていたオリガの物語もやっと終われるんだなあと思うと。彼女の肩をそっと抱くソフィアの姿もよかった。

 

ところで、これは本公演からの疑問なんだけど、どうしてオリガはリュドヴィークとの初対面の挨拶で旧姓を名乗るの?イヴェットに話すときは(遮られるけど)オブライエン、なのに??

全く、これだから女性はおっかない~~~(ただのロシア人アピールだったらすみません)。

 

 

■クリフォード/まっつ

変わったねえ。誠実で優しい英国貴族という土台は同じでもこうも違うか。

手紙の声がほんと優しくて柔らかくていい。僕たち夫婦のことを考えてみようと思う~きみの本意ではなかったんじゃないかと…(台詞曖昧)みたいな内容の手紙をわざわざ砂漠の遠征先から送ってくるのだ。

ゆみこクリフォードはきっとこの手紙は書かないと思った。

ゆみこ版はオリガに心の傷や迷いがあること、自分を愛したわけではないことなんて最初から承知の上で、彼女を守るためにも(金銭的な意味でも)結婚したので、マラケシュに生還して彼女が自分を探しに最果てまで来ていたことを知ったら、彼女から踏み出してくれたのなら、あとはもう強く抱き締めてここから始めよう、って言うだけで十分なんですよねえ。

んで、まっつ版。ゆみこ版ほど押しの強さがないというか、不器用なところのあるクリフォード。優しいんだけれど、その気遣いゆえにオリガへの抱擁も壊れ物を扱うようにふんわりと、みたいな印象。なんでか知らんけど叔母様からの当たりもキツいし(本当になんで?笑)。だから不安もあって、あんな手紙を記す。でもあの手紙がなければこの透明オリガはロンドンから動けなかったと思うし……運命の采配だわ。

 

 

■レオン/ゆみこ

びっくりした。レオンが一番本公演と違うキャラクターになっているんじゃないか?

このレオンは……ある意味でリュドヴィークよりも孤独だ。

マラケシュの街並みに溶け込んだ風体をしていながら、誰よりも浮いている。それは結局レオンがマラケシュを愛していないから?母のラッラがいないことだけじゃなく、ファティマも、アリも、ハサンもイヴンも誰のことも信用していないし愛していない。はなっから仲間だなんてかけらも思っちゃいない。

本公演では、事件までは長官とそれなりに腐れ縁でいて、それに絡むアリたちとの信頼関係というか、そこまでは悪党でも仲間だったんだなと感じさせる愛嬌や描写があって、それが崩れるのはレオンが土着の物や人、ルーツを捨てると宣言したとき。そこからアリにとって「仲間を裏切る半端な野郎」に成り下がってしまう。

今作では、事件前から信頼関係ゼロ。ベルベルのことも、白人のことも小馬鹿にしている。

ファティマはちゃんとレオンを愛していて心配してくれるんだけど、背を向けて誰も寄せ付けない、夜の校舎窓ガラス割ってまわりそうな、空に吐いた唾が降ってくるのに癇癪を起こしているような反抗期の精神年齢なレオン。ファティマへの愛情はないくせにやることはやってる(言い方よ)からめちゃくちゃエロくて、それはそれで好き。

 

彼はどうしてパリに行きたいんだろうと考えたとき、白人に対するコンプレックスとか、コルベットやリュドヴィークに対する憧憬もあるのだろうな、と。レオン自身は絶対に認めたくないだろうけれど。リュドがよりコルベットと近い立ち位置にいることや、レオンがアリたちに信用されていないこととかから、どうしてもレオンがリュドより格下のチンピラに見える。

てか、あれだけ普段からツンケンしておいて、「俺ならできる、俺なら信用される、俺しかできない」なんて思い込めるの、リュドがきっと甘やかして何かに付けて目をかけてあげていたに違いない。異論は認めます。

ここでは何者にもなれない自分でも、パリへ、パリへさえ行けば生まれ変われる、成り上がれる──。

それはきっとモラヴィアを出てパリを目指したかつてのリュドの若い野心そのものだったのかもしれない。

だからこそリュドヴィークもほっとけなかったのかも。

うーんでも、マラケシュを愛さず/愛されなかったレオンが果てても、砂漠は彼の魂を抱きとめる救いになるかと言われれば全然そうは思えないので……というかラストはっきり覚えてないけど本公演と同じだっけ?ベドウィンの列には加われない気がするんだけどなあ……。悲しいレオンだ。悲しいゆみこは大好物だ。

 

 

■イヴェット/なるちゃん

さて、一番好きなリュドイヴェの話をします。

いや、リュドイヴェであってリュドイヴェでない…というか、ガワは似ているのに全くの別物でした。

新人公演のときはがっつりあすかちゃんに寄せていたように思うのだけど(博多座で役替りした中ではダントツで本公演に近くはあるんだけど)、博多座はまたちょっと違うのね。

 

あすかちゃんとなるちゃんをそのまんま比較するのは演出も場数も違うのでアレなんだけど、なるイヴェはあすかイヴェよりも幼くて、若くて、リュドがずっと好きで、裏表もそこまでない、高慢ちきというより小生意気な、まだ可愛げがあるお嬢さん(でもより癇癪持ちなのはあすかイヴェ)。ムーラン・ルージュの花形スターとしてはもうちょっと俗っぽい色気があってもいいかな。

 

いや、あすかちゃんが若くないというわけでなく(笑)。リュドやコルベットがパリを去ってから、強張った表情のまま独りで過ごしてきた年数を感じさせるのはあすかイヴェ。あすかイヴェは貫禄がもう大女優なんだけど、それが実は誰よりも繊細で傷つきやすい内側を必死で包み隠そうとする鎧だったんだなっていうのが最後に分かるのがたまらなくって大好きなんだけど、このパリでそのまま時が止まってしまったような柔らかい美少女のままのイヴェットも、これはこれでいい……。ただリュドヴィークが好きで、あの頃が愛おしくて。

 

幼い私の恋を捨ててきて、ってリュドに金の薔薇を渡したあと、本公演では思わずその背に手を回そうとするリュドと、そっとそれを押し止めるイヴェットがさぁ…しんどくて好きなのですが。

思わず「千秋楽くらい抱き締めてやれよお!」って野次飛ばしたくなるんだけど(台無し)、でも、そうにしかならないのが、それしかできないのが、リュドイヴェの辿る道なんだよねえええ……。悲しい。本当に大好きだ。

 

さて、なるちゃんイヴェット、リュドヴィークを突き返しません。

なんならリュドの腕に縋ってほろほろ涙しております。

捨ててきて、って強がって見せても、本当はこのまま抱き締めてほしそうな少女のイヴェット。

抱き締めてぇ、抱き締めてやれよぉってリュドの背中つついてやりたくなる。千秋楽くらい(略)(台無し)

もちろんここで抱き締めはしないんだけど、何よりうわあってなるのが、微笑むリュドヴィークですよ。

子供のように泣きじゃくるイヴェットと、心底慈しむ表情で、潤んだ瞳で、優しく微笑むリュドヴィーク。

 

一番美しい瞬間だ。この瞬間、確かに二人に愛がある。

それはもう恋ではないかもしれないけれど。

 

この世界線のイヴェットがリュドヴィークの孤独と絶望を埋められるかというと、そうは思えないのがまた切ないところ。

 

リュドヴィークの抱える不幸な傷は、薔薇の一件から始まり、独りパリを逃げて、コルベットに拾われて……そこは本公演も同様なのだけど、随所で説明が追加されているぶん、このリュドヴィークは本当にたくさんの悪事に手を染めてきて、人も殺してきているリュドヴィークなのだろう。

 

少女のまま止まってしまったイヴェットと汚れた大人になってしまったリュドヴィークでは、もう手は取り合えない。

 

苛烈な愛と激情を同じだけの熱量でぶつけ合って果てた、本公演のリュドイヴェ。

捨てられない恋のかけらを優しく受け止めた、博多座のリュドイヴェ。

 

好きだ、好きだ……。

別物だけれど、やっぱり私はリュドヴィークとイヴェットの物語が愛おしくてたまらない。

 

はあー……(小休憩)。

 

 

 

■その他

 

ギュンター/みわっち

好きですわあ……。本公演のらんとむとは全然違う。どちらかというとりせくん@新公の気持ち悪さに近い(笑)んだけど、これが美しいんだ。なんせ幕開きソロ担当だ。イッちゃってるけどけど狂気のなかに美への陶酔がある。最上の美・リュドヴィークに殺されてさぞ本望だったことでしょう(えっ)。

 

ソフィア/彩音ちゃん

かわいいね。かわいいかわいいかわいいね。(贔屓)淑やかなソフィアたんもかわいいね。

本公演よりも少し大人の女性として、リュドヴィーク争奪戦に名を連ねる……かと思いきや、しれっとあの人といい感じになっている。ドンの台詞でマルセイユに置いていたのを連れてきた、っていう説明があって、余計かもしれないけどなんか良かった。色も匂いもないマルセイユ娘ですか~^^(時代の逆行)

 

アマン/ゆまちゃん

本公演ではイズメルとニコイチで台詞も結構あったけど、こちらは結構無口で、ちょっと異質で、また違った魅力がある。デザートローズをリュドに渡すとき、鞄から取り出すんじゃなく渡すまでずうっと大事に両手で持っていたのがいじらしくて可愛い。「頼まれていたものよ」じゃなく「あなたに」ってだけ……。かわええ。

 

金の薔薇

マラケシュでのコルベットとナターリャの会話で薔薇のいきさつやその後が少し語られるけれど、これは本当に蛇足だな~と正直思ってしまう。薔薇の物語の終焉はあれでいいのになあ。

 

 

 

■リュドヴィークの物語

 

本公演では、リュドヴィークの身体は果てたものと自己解釈した。

生身の身体からの魂の解放、魂はベドウィンとともに砂漠を旅して、いつしかまた彷徨う旅人を夢の奥津城へ導くあの『ベドウィンの男』になるの。

 

今回は……どうだろう。身体からの解放にあまり意味はないかも。

死にきれず、生き永らえるリュドヴィークも、この場合はありかもしれない。

何も語らず、憑き物が落ちたようなすっきりとした微笑みを浮かべて、あてもなくその足で旅を続ける。

あるいは、実はマラケシュにそのまま留まるのも一周回ってあり、かも。

 

マラケシュがリュドヴィークを愛しているから。

 

 

 

 

────

 

ほんとうに、いろいろな解釈や妄想の余地があって、この余韻こそがマラケシュの醍醐味だよな~なんて知ったかぶりしてしまいます。最高。

 

ご存知のようににわか映像後追い勢ですが、大劇場版、東宝版、博多座版と、それぞれ色の違うマラケシュを観ることができて、感無量です。

 

この中でも公演ごとにきっと違う顔をしたリュドヴィークがいたんだろうなあ。

それだけは、生で観劇できた方々だけの特別な思い出ですね。

 

 

 

長々と書いてきたマラケシュ語りもひとまずおしまい。

 

本当に大好きな作品です、マラケシュ

 

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

 

花組ファントム

2020/09/10初見

2006年花組ファントム


ファントムが、好きだ。
春野エリックの花組ファントムが、大好きだ。


春野さんにハマりたて当初は円盤もエリザベートしか買ってなかったけれど、春野さんの歌っている動画とか見て(小声)、すごく気になる作品があった。

それがファントム。

私はオペラ座の怪人関連の作品を人生で全然通らずに生きてきて、あの有名な旋律を聞いたことある程度。
(あえていえばFGO(スマホゲーム)のファントムくらいだろうか…でも彼イベント出てきても歌っておくれクリスティーヌしか言わんしよく分かってない……)
まあ作品を先入観なく、既存の作品と比較することなくフラットな状態で観られたのでそれはよかったと思います。

そんなわけで宙組の初演もその後の再演もちゃんと見てません。
(追記:2021/03/25 2018年雪組ファントム視聴しました!)
そんなにわかオタの備忘録です。

まず始めにお断りしておきますが、基本的に「大絶賛」のスタイルでお送りしていきます。
曲タイトルは円盤参照してます。



♪僕の悲劇を聴いてくれ
Overtureがないのですぐに春野エリックの圧倒的歌声が聴けるわけなのですが。
もうさ、歌い出しの「ぼー」で金とれるんだわ……(言い方よ)。
そんなこと言ってたらこの先毎回それ書かなきゃいけないんだけど😂
歌が上手いというのはもう周知の事実で、あえて取り立てて書くでもないかもしれないのですが、春野さんのあの独特な、なんというか現実離れした音圧?響き?迫力?周波数?なに??が「おそろしい幻影」にぴったりはまるというか。大好き。

従者のみなさんカッコイイけど判別できない。顔が判別できないというより、物理的に暗い(笑)スタイリッシュできびきび動いてほっといても飢え死にしなさそうですが、たぶんみんなエリックのこと好きなんだろうな。エリックに享受される施しの味が好きなんだろうな。本来信仰していたであろう神に見放されたような彼らが地下の王に拾われてそこで暗くもじっとりとした偶像崇拝が根付いていたら素敵じゃん。妄言です。

エリックがキャリエールに言う「入ってくれ」がなんか甘くていい。
甘いというか甘えてるというか。
キャリエールに愛されている自覚というか自信、信頼かな、は確実にもってそう。
エリックの役作りで顕著に差が出るのが、キャリエールとのやりとりで現れるのかな、と思います。

(だいもんエリックは、キャリに対しては本当に子供みたいにワガママを言う感じ、地団駄を踏むような、僕を置いて見放すのかみたいな焦燥というか、環境で歪んではいるものの人間らしい子供っぽさが見えた。歯を見せて笑う感じとか。そもそもの役設定が春野エリックより若めなのかも。)

春野エリックは、なんというか……なんなのでしょうね。
純粋、幼い、というふうに講評されているのも見たのですが、それだけではないような。
彼は独りでいるときは沈痛な真顔で暗い眼をしていて、それでいて彼を愛する人といるときは(クリス、キャリ)ほとんど微笑んでいる。それが全てを諦めたような、自分の手の届くラインをわきまえているような悲しい微笑なの。クリスティーヌといる時も、それがつかの間の、泡沫の恋だと分かっていながら溺れていたがる、みたいな。
だからそういう意味では大人になっていかざるを得なかったエリック、なのかな。重ねた年月と孤独は彼を空虚なまま大人にした。
だからこそ、その空洞が満たされたラストがとっても心にくるんですが……また後述。

歴代一外界に出してはいけないエリックだとはおもうんですけどね!ともすればエリックを軟禁するキャリの酷さが際立ってしまうのですが、ゆみこ氏の誠実なキャラクターも相まって「いや、うん……他にどうしようもないよな……このエリックを世に解き放てないよな……」とちょっと納得してしまうというか。いやそれも酷いんだけどね?

カルロッタの歌声を聞いた時の不快そうな顰め面が最高〜! 絶対音感持ちゆえの神経質な感じがぴったり。素人のカラオケ聞かせたら発狂しかねない。 水や空気と同じように、良質な音楽がなければ生きていけなさそう。生きづらい天才が、より生きづらい世界しか許されなかった。

♪世界のどこに
もうさ、歌い出しの「すー」で金とれるんだわ……(デジャブ)。
歌の説得力がすごい 。ここでいう「神が授けた声」「天使の声」はまだ出逢わぬクリスティーヌのことを暗示しているのはもちろん分かってはいるのだけど、あなたこそ……!あなたの御声こそ……!と感じ入ってしまうのが贔屓心。天使の声というか大天使様というか。
ロングトーンも伸ばそうと思えばどこまでも伸びるだろうに語尾がふっと溶けていくのがなんともいえない情感のこもった愛おしさで好きなんですよねえ……。


♪この場所は私のもの
カルロッタ様の持ち歌。あー大好き笑
タキさんの厄介でイヤーな御局様感が、自然すぎておっかないです。なんならうちの職場に前いた御局様にそっくりすぎてトラウマ刺激されるレベルです。
余談ですが、職場で1人になるとマスクの下ですーぐ歌っちゃうんですが、最頻で口ずさんでいるのがこの曲です。自己肯定感爆上がり😂💫


さて。カルメンのリハーサル場面。

まっつ〜!みわっち〜!そのか〜!
流石に当時の花組ばかり観るようになって顔と名前が一致するようになりましたが、初見の時は分からず、分からないながらもこの場面の桐生園加氏に一目惚れしたのが懐かしい記憶です。いやめちゃくちゃ格好よくないですか???ハンサムすぎるんですが???イケメンというよりハンサム!!!最高。


♪君は音楽
大…………っ好き…………。😭💕
そもそもファントムをどうしても観たい!円盤買っちゃお!と決意したきっかけがここのシーンを動画で見てしまったからなので……(小声)。
「比較しての批判するくらいなら黙っとこ(自戒)」って言ってた舌の根も乾かぬうちにあれですが、この曲は!この曲だけは!だれがなんて言っても春野さん×彩音ちゃんが一番……一番好き……!!
クリスティーヌとしては歌唱力うんぬんとか言われていますが、私彩音ちゃんクリスティーヌめっちゃ好きなんです。初見の贔屓目だとしても。
そりゃもちろん歌上手いに越したことはないんですけど、これはエリックの物語で、主人公はエリックだから、まあ多少ふわふわしててもエリックにとって天使の歌声であることが再重要なのであって。
キーである「君は音楽」と「私の真の愛」に重点が置かれてれば、私はいいかな〜って(贔屓目)。
彩音ちゃんかわいい。ぽわ〜っとしててどこか夢見心地で、若くて初々しいのもあってまさに春野エリックが「先生」って感じで、手を引かれて歩きながらぽ〜っと見つめてるのもかわいい。春野エリックの愛おしげに切なげに見つめるまなざしもすき……。いわゆる宝塚文化の「お慕い芸」と言われるものかもしれませんが(「芸」とかいうのあんまり好きではないんだけど)、メタ的な視線でいってもお二人の関係性にも似合ってて素敵で好きです。
んで彩音ちゃんクリスティーヌの好きなのは、独唱だとやっぱりどうしても物足りなさがあるのに、春野エリックと一緒に歌うとすっごく魅力的な響きになるところ。
それが顕著なのがYou are musicだと思ってます。HOMEもいいけど😊
春野エリックの「ドレミファソ〜ファレ〜ミド〜ぉぉぉおおおオオオ〜〜〜You〜are〜 music(ノンブレス)」があまりにも最高なのは今更語るべくもないですが。いつ聴いても鳥肌ものです。重なる彩音ちゃんの高音が綺麗で、本当に二人の調べは舞い降りた天使……よよよ……すき……。はぁ……。


ビストロオーディションやらタイターニアやらあり。
第二幕へ。

余談ですが、この♪君の音楽なしに について、春野さんとだいもんの対話番組で春野さんが「あの2幕始めの曲難しくない?」とか仰っていてこの方にも難しい歌とかあるんだ……などと思ったり。いやめっちゃ難しそうな曲なんですけどね。綺麗な旋律。

1幕のキャリエールとのやりとりが穏やかだったから、2幕の激昴したエリックとのやりとりが対照的でいいな。でも結局は彼は微笑うんだ、あの悲しいかおで。

エリックの物語。キャリエールの懺悔。

ヤリ捨てキャリエールはどう足掻いても擁護できないのがつらいところ。

りりかちゃんのベラドーヴァ、お歌も素敵なんだけど表情や仕草が秀逸。ボロ布を纏って、至上の幸福に満たされた微笑みでエリックに頬ずりするところが大好き。

薬草ってまあ麻薬とかそっち系だと解釈してるんですけど、それがエリックの奇形に繋がったとしたらやっぱり全部キャリエールのせいなんですよネー。

でました、脅威の新人ことののすみちゃん。幼少エリック。パレルモに引き続き怪演ですね。かわいい。
ののすみちゃんのこの絶叫がさぁ、後の春野エリックの絶叫にすっごくシンクロしてるんですよね。うわーん。


さくっとカルロッタ殺害シーン挟みつつ、虚構の楽園の森へピクニック。

ここの背景の「森」がめっちゃ日本昔ばなし風なの気になってしまう笑。

この詩集をくれたのもキャリエールなんだろうな。

春野エリックからあまりこう、マザコン的なじっとりとかガツガツな飢えとかは感じなくて。母親への想いっていうのも、無条件にありのままの自分を愛してくれていた人がいた、そんな幻想みたいにぼやけた昔の思い出を夢にみるようなすっごいイノセントな愛というか……。

♪私の真の愛

なので、この曲が刺さるんだよなあ。
私が彩音ちゃんを好きなところ、初々しい少女の表情や振る舞いと、穏やかに包み込む母性を相反せずに持ち合わせているところなんですね。

この曲をもっと上手く歌える人はいるんだけど、優しく語りかけるような、そっと抱き締めるような彩音クリスティーヌの歌い方好きなんだわ。

そして、仮面を外した素顔のエリックに耐えられなくなって逃げ出すクリスティーヌ。

どうしてもきっついシーンなんですが、キャーっと叫んで駆け出すよりも、彩音ちゃんクリスの声も出ないままに震えて後ずさって行ってしまうほうがまだダメージ少なくてこころなしか優しくていいな。

うわぁあああ──!

ここ、ここの、春野エリックの絶叫が😭先述の幼少エリックそのままなんですようおんおんおん……。

諦めて、ほんの少し期待して、やっぱり裏切られて傷ついて、引き裂かれる痛みのままに声をあげて、そうして心の支えの詩集をそらんじるとき、彼はまた哀しい微笑みをたたえている。

ううううう😢

クリスティーヌに母性があるとは言ったんだけど、それでもクリスティーヌはまだ若い娘。抱き締めようと回した手はまだ小さかった。かりそめの、憧憬に似た愛情では彼の積み重ねてきた暗い孤独を受け止めきれなかった。顔だけじゃないんだと思ってる、彼が素顔をおそるおそる晒したとき、きっと彼の深淵の深さも垣間見えてしまったんだと思う。

だからあんまり「期待させといて逃げ出すなんて酷い悪女だぜクリスティーヌ💢」とは思わないんだよな、個人的には。聖人でもない少女には重すぎたのよね。エリックへの愛も嘘じゃなくて、でもこわくて……。フィリップに縋り付きながらも「彼に謝らなければ!地下へ戻らなくては!」となるのも頷けるというか。事故現場とか火災現場から思わず逃げ出してちょっと冷静になってから「いけない、救急車を呼ばなくては!!」となる感じというか。善し悪しはさておき、人間らしいと思うけどな。

そして事態はクライマックスへ。

ここからおさゆみ独壇場です。

好きすぎて語れない……んですがあ。

「結局はよかったんだよな、僕がこの世に生を受けたことは。音楽を耳にすることができたんだから。」
春野エリックが言うと説得力が凄い。
音楽のために生きて、音楽だけを拠り所にできた孤独のひと。
陳腐に言うと「生まれてきてよかった」というようなことを言うエリックに、そうとも、と答えるゆみこキャリエールの、それまでずっと沈痛な面持ちでいたのにそのとき初めてふっと表情が柔らかくなるの、好きです。
クリスティーヌとのつかの間の愛を振り返って「まあそれも悪くないな。そんな瞬間なら生きるに値する。」とやっぱり笑うエリック。噛み締めるような呟きが、強がりでなく本当にそう想っているんだろうな、と思わせるようで。でも空虚を埋める愛を知ったエリックは、もしこの先生きながらえたとしても再びの孤独に耐えられるか?と考えるとなんとも言えないところ。無知な孤独よりも愛の温かさと喪失を知ってしまってからの孤独のほうが耐えられなさそうだけれどな……他作品の名前出してアレですが、エロール様やリュドヴィークのように、さあ。


♪お前は私のもの

( ; _ ; )


(´;A;`)


。゚(゚´Д`゚)゚。


もう何度観たか分からないですけど、毎回このお二人の銀橋デュエットで涙腺をやられてしまいます。

お二人の声質ってとても近しい柔らかさがあって、ユニゾンがぴったりと重なって最高に美しい。

春野エリックは、やっぱりゆみこキャリエールを父親だと薄々、というかほとんど信じていたんだろうなあ。キャリエールから愛がだだ漏れだし、でも向こうが明かしたくないのならそれまでずっと今の関係のままでいいと思って諦めていたんだろうなあ。エリックからは、キャリエールに愛されているという自信…でもないけど、信頼、確信、があるように思えて。今度こそ最後まで裏切られなかった愛情を言葉にして貰って、ずっと抱えていた心の空洞をやっと満たすことができた。

「お前はわたしの生きがいだ」
その言葉を貰って、この上なく澄きとおった表情で返すのが
「いつか僕をあなたの手で安らかに眠らせてほしい」
なんだもの。エリックも分かってるんだよね、自分の安らぐところは、もうその最果てしかないことを。
「お前の望みはきっと叶えよう」
そう返すしかないけれど、これがキャリエールにとって唯一残された愛の結び方なんだよね。

シナリオだけを辿るならキャリエールには同情の余地はないはずなんですけど、ゆみこパパにはやたらと感情移入してしまうのどうしてだろうな。愛かな!

ようやく正面からしっかりと抱き締め合えた二人。

もう、もうここで幕でもいいよう。゚(゚´Д`゚)゚。

でもそうはいかないのが現実。

結局自分の手をすり抜けてクリスティーヌを追い求めるエリックに、振り返らないエリックに、何度も名前を呼びかけるパパが切ない……。差し伸べた手は届かない。

フィリップを刺そうとするときのエリック、一瞬ですがめっちゃ悪い顔してて好き。クリスティーヌにやめてって乞われてナイフを投げ出したあとは、あの哀しいかおなんだけどね。

もうほんと、この、四方から鎖で捕らえられ、まさに「怪物」として扱われている残酷さ。そして、

「ジェラルド、たすけてくれ……約束しただろう……」
の台詞の哀しい愛おしさ。

Twitterでも「ファントム毎回泣いてしまう涙腺おかしくなってしまったわ」と書いていたんですが、毎回ここなんですよ、ここのシーン。おさゆみ銀橋も泣けるんだけど、ちょっと堪えて、堪えて……そして毎回

「…はやくぅ……」

でぼろっと泣いてしまう。

春野寿美礼さまファン細すぎて伝わらない好きなシーン選手権するなら迷わずここでエントリーしたいくらい、この「はやくぅ」が私の心と涙腺に刺さってしまって。

春野様の絶唱に圧倒されて、とかなら自分でも分かるんだけど、この一言でここまで残るとは。

初見のときなんか引くほど顔面ぐちゃぐちゃなった。
ここから最期まで泣き通しだったな。
最近であんなに泣いたのFFXクリアした時以来だわ。それも父と息子の物語だったな。ツボが分かりやすいな。

(ここは父さんと呼びかけないこちらのほうが好き。
なんとなく察しはつくだろうけど、父と子の絆はお互いだけがわかっていればいいもの。
現実的な話をすると、殺人犯であるエリックの父とはっきり判明すると後々厄介なことにならん?といらん心配をしてしまうし)

そして撃たれたエリックがくずおれる、そこで壮大に鳴るのが父と子の音楽なんだもの……泣くしか……。

そしてクリスティーヌの腕に抱かれて逝くエリック。

ここで二人の最後の歌がYou are musicだから、やっぱり泣いてしまう。

彩音ちゃんの母性がここでぶわあっと花開くの。

それは先述のようにつかの間の仮初の母性だから、ずっと未来永劫母親像としてエリックに寄り添い生きていくことはできないけれど、たったひととき、この瞬間、エリックが渇望した優しい真綿の愛で包み込むことはできる。

そしてここ、最期にエリックがぽつりと「クリスティーヌ……」って消え入りそうな声で呟くんですが、私初見のときには別の音で聞き取っていたんです。

「かあさん……」って。

それは言ってしまえば空耳なんですが、でもこんなにダブルミーニングなことってある?と鳥肌。いや、聴こうとするとちゃんと「クリスティーヌ」にしか聞こえないんだけれども、想像の余地が広がるというか。

最期に彼が抱かれたのは母だったのかな、クリスティーヌだったのかな。

もちろん宝塚的な美しさで話をするならクリスティーヌ一択ですよ、コンビ愛至上主義なら。

でもこの花ファントムなら、母でもクリスティーヌでも、二人ともでも、いいのかなあって思います。なんならそこにキャリエールもいてほしいし。

そう、キャリエールね、駆け寄ることもできず距離を置いて横で見ていることしかできないのが切ない。従者たちが彼を連れて行ってしまうときでさえ。

エリックのピアノを弾いて、彼の愛を想起するクリスティーヌ。楽譜を愛おしそうに抱き締めるクリスティーヌ。キャリエールとエリックが音楽で結ばれていたように、エリックもまた彼女に遺していったんだ。



…………と、しんみりしていると容赦なくキラッキラのフィナーレが始まってしまう。初見のとき、温度差についていけずに思わず一時停止してしまった思い出笑。

黒燕尾オサ様だ〜!!すき〜!!!

謎のオサ様おさわりタイムもすき。いつもおさゆみしか見てなかったので最近王子だけまっつに謎絡みしているの知って笑いました。

パレードも大好き!歌い出すと途端に場の空気が変わるオサ様がやっぱり大好きです。でもなんでHOMEからめちゃ速いん?😂



書いたほかにもオペラ座の女の子がみんな十人十色のかわいさだし、さおたさんのジャン・クロードめちゃいい人そうで素敵だし、まとぶんの誠実そうなフィリップも素敵だ〜!

2006年版花組ファントム大好きです!!


終幕!

落陽のパレルモ / ASIAN WINDS!

2020/12/23 落陽のパレルモ初見
2020/11/01 ASIAN WINDS!初見

なんとなく好きそうだな〜と思って後回しにしていた「落陽のパレルモ」。苺は最後に食べたいタイプ。

観ました〜!パレルモ観てしまったので、あと未見なのはアデューマルセイユ/ラブシンフォニーのみ……。寂しや……。

パレルモ、全体的にはすごく好きな雰囲気のお話でした。

何はさておき贔屓の軍服姿がこれでもか!これでもか!とご馳走していただける。安易で軽率なオタク、大喜びです!ドレスも華やか〜!

毎回言うけど、言わざるを得ないけど、春野寿美礼様の歌が至高すぎる……。や、ロザリオの祈りの歌だけは聞いたことがあったのですが、すみかちゃんの絶叫と相まってまさに絶唱……最高……。🙏✨

お話は、まさに王道!なテイスト。
身分違いの恋、許されざる愛、家柄と婚約者、秘めた逢瀬、抗えぬ離別、社会時勢との軋轢、戦う男と待つ女……なんてど真ん中ストレート!ベタすぎるくらいでよいのです、王道が王道たる所以があるのです。きらきら。

ただ、脚本の書き込みの浅さというか、時間切れ感はどうしても否めなくて……。序盤の掴みも中盤の盛り上がりも素敵なのに、ラストシーンが全てを台無しにしてしまって残念……ほんとうにもったいない。

あれだけ声高に「貴族も平民も同じひとりの人間」「平等な社会をつくる」と何度も唱えていたのに、無力な仲間の犠牲も目の当たりにしたのに、最後の最後で、君は大貴族の落胤だったのだ!今日から貴族社会の仲間入りだ!欲しい女も手に入って晴れて安泰ハッピーエンド!……ってそりゃないよ〜と思わず座椅子から転げて炬燵の中に潜ってしまった。

ヴィットリオ・ロッシとアンリエッタが結ばれる、という着地点が決まっている以上、あの時代では、そういう落とし所しかないのかなあ。

私はあのまま2人の道が交わらず、それぞれの人生を歩んでいく、時が過ぎて、風の噂でかのひとの噂を聞いてロザリオを握りしめ懐かしい残照に想いを馳せる……(ちょっと琥珀色のラストと被るかな)でも素敵だとおもうんですけど、だめ?

だめですね、ゆみあすカップルの話に繋がらないので……😅

いやでも、あのラストの連載打ち切り感はなあ……それまでのヴィットリオと同じ人格なのか疑問に思ってしまうくらい。もとから貴族になりた〜い、っていう男だったら魅力はないけど矛盾もないわけで。ヴィットリオ何か企んでる???😂笑

いっそ貴族社会でのし上がって政治に介入し貧富格差改善に尽力してみせる!くらいの潔い気概があったなら凄く納得できる。アリでは?貴族の地位も女も使えるものは全て使って為政者となるべく邁進するヴィットリオサ様。序盤のヴィットリオとも矛盾しない。アリ寄りのアリでは?カッコいいじゃ〜ん!!ちょっと腹黒いほうが、へへ、似合いますよよよ……うっとり。

うん、書いてるうちにこの解釈で腑に落ちる気がしてきた。


父の腕に抱かれてヴィットリオは言うんだ、「母の祈りが天に届いた」。

母フェリーチタは父を憎まず、明かさず、ただ待って待って狂って待ち疲れて水底に沈んでしまった。

幸福の名を冠しながら、ついぞ不幸のまま。

ヴィットリオは母を愛していただろうに、母の目は自分を見ていない。遠く彼方の愛した男を、ついぞ結ばれなかった男のことだけ見つめて、そして死んだ。

こころを引裂くような少年の叫びと青年の苦悩の懐古の叫びがこだまする。

母の祈りを叶えてみせる。少年の心に棘のように突き刺さってロザリオを握りしめるたびに繰り返す誓いなんだろう。

平民と貴族が結ばれる世界に。
人が人として対等に生きられる世界に。

でも結局、自分が主導した平民たちの蜂起も大きな変革をもたらさず、時だけが過ぎ、どんどん貧しい者は苦しくなっていくばかり。貴族の女性も愛だけではこの手にできなかった。

何も変えられなかった。

祈りは、届かなかった。

──そんなところに突如天からはらりと舞い込んできた1枚のチケット。

このチケットがあれば、着飾った彼らと同じ舞台に立てるという。

このチケットがあれば、誰の咎めもなく愛した女と円満に結ばれて祝福されるらしい。

このチケットがあれば、もっと上を目指せる。軍人階級では手の届かないところへ。

このチケットがあれば、──哀れなフェリーチタの魂も報われることだろう。


母の祈りが、天に届いた。

まぎれもなく、神の思し召しだ。


たとえチケットが自分の努力で得た物でなくとも、ましてや愛の力で賜った物でなくとも。成り上がってみせる。母のために、散っていった仲間たちの無念のために。

断崖の上、野望と決意に瞳をギラつかせるヴィットリオの背に真っ赤に映える落陽。──幕。


…………だめかな(笑)。

────

閑話休題


冗談ポエムはさておき、要所要所でときめきが詰まっていて素敵なんですよね〜パレルモ

なんといってもヴィットリオFとジュディエッタのゆみあすカップルの素晴らしさ!

ゆみこさんもあすかちゃんも、マラケシュのラストで希望の光だったと思っているのだけど。引き続き今作でも、まさにEsperanza(混じる〜〜〜!)!笑

これ以上ないくらい甘々で、とろあまで、世界一幸せな恋人たちのような顔をして、時代に縛られた悲劇を秘めている。死と隣り合わせの亡命へ向けて迷いのないヴィーと、愛するがゆえに一緒にはいられないと逡巡するエッタ。

この体に流れる血が忌まわしい、どうしてユダヤなんだろう。身を引こうとするエッタにその血潮の一滴までも愛おしい、愛していると臆面もなく言って抱き締めるヴィー。
君が命だ、と言ってまっすぐに手を伸ばすヴィー。
ばかなひと、と言われて陽だまりのような笑顔を返すヴィー。めいっぱい愛されて、生きててよかったと幸せに満ちた表情で彼の胸に飛び込むエッタ。

え〜〜〜ん最高すぎる……😭💕

優しさと包容力と真摯さがぴかいちのゆみこさんにこれやられるのに弱く…じんわり涙が滲んでしまいました。

複雑な心境のなか、幸せにおなりなさい、と声をかける祖母@みとさんが絶妙で素敵。

────

オサ様登場時、主題歌のときのシンバルがうる…さい……!トランペットがいいと思ったらパーカスがやらかすんかい……(小声)

貴族勢の登場時のみんなのドレス姿、綺麗だな〜!
でも…!ふーちゃんのドレスの……!両肩のリボンはいただけない……!!
赤いドレスも花の髪飾りも素敵なだけに、なんだかそのリボンだけ幼稚でやけに目につく〜もったいない〜ないほうがいいよ〜😭

ルチア@いちかちゃん、かっかっかわいいい〜〜〜!!最高!!


雷雨のなか、ヴィットリオとアンリエッタの逢い引きシーン。少女漫画だ〜!ずーっと窓辺のカーテンが風で揺れてたり風で灯りがふっと消えたりするのがものすごく少女漫画です。そして私は少女漫画が好きなのです。

オサ様のベッドシーン(役名で言え)、ノーブルでプリンスだ……。あんまり熱がない。オサ様の持ち味でしょうか、でもそんなオサ様がすきです。……ろくに着衣も乱れてない氷のベッド事後エロール様があんなにえろえろだったのは何事だったんだろう。えr…セクシー度はヴィットリオ<うたかたのルドルフ殿下<<<不滅のエロール様だろうか……。


チルダ@あやねちゃん、かんわいいい〜〜〜!!!
かわいーかわいー!水色ドレスもクリスティーヌみたいでかわいいけど誘拐事件のときのウェディングドレスもかーわーいーいー💕

ニコラ@らんとむさん、さすがにこういう熱くてまっすぐな役が似合う!!

チルダとニコラの微妙な空気感のやりとりがまた絶妙。マチルダが純粋でいい子なんだろうなあというのも、ニコラがこんなことをしでかしてしまったけれど根はいい奴なんだろうなあというのもほんの僅かなやりとりで匂いとれるの。

結局ニコラは殺されてしまうけれど……ストックホルム症候群とまでも言わなくとも、この2人にも色づいたストーリーが生まれそうだったのに、そんな悲しい切ない空気感。

ニコラ……😭

亡骸を腕に抱いて激昴するヴィットリオ。たぶんここが一番彼の感情の発露が見えるシーン。

ここが、中盤の山場。
そして来たる終盤の山場、野々すみ花氏懇親の一撃。

ロザリオの祈り。さすがにファントムを彷彿とさせる(ファントムのが後だけど)。すみかちゃんが成長してオサ様になるの、分かりみがつよい……。

そう、で、この後すぐに落胤舞踏会なのですよね……。
なんというか、ここの父から話を受けているときのヴィットリオサ様が何ともいえない表情をずっとしていらっしゃるので(アナザーアングルでまじまじと確認)、やっぱり先述の野望解釈がしっくりきてしまう😂


皆様の一番好きな軍服はどれかな〜。
私はマチルダ誘拐事件のときのロングコートのやつかな〜😊💕







──ASIAN WINDS!──

すきですね!!
(ショーはみんなすきって言ってる気がする)

ショーの時の、にこーーーっとしたオサ様の笑顔だいっすき……でれでれ……😍

先日スカステでASIAN SUNRISE!観たのですが、姉妹作の割にはエイサー以外はそこまで似通ってないのですね。SUNRISEもオサ様ソロ銀橋とか(4番手?)、タモみどとの蘇州夜曲とか(4番手…???)、オサアサお揃いの黄色シャツシンメトリとか、素敵で好きでしたが!全体としてはWINDSのほうが好きです😊❤

ASIAN WINDSのふーちゃん、どれも似合ってて素敵!
日本物より韓国物が似合うかも。


上善如水のシーンの美しさよ。贔屓目なしに、このテの曲を歌わせたら春野寿美礼様の右に出る者はいないと思っているのだけど……!!(贔屓目あるじゃないの笑)
知らなかったけど、中国映画の曲なんですね。今度見てみよ。

歌の後のシーンの、あの、袖の長い布をひらんひらんさせて舞うアレ!わ〜十二国記だ〜!蓬山だ〜!とテンション上がりまくり。わかる人にはわかるはず……すき〜!!


賛否両論ある服部良一メドレー、らしいですけど、私はメチャすきですね!

チャイナ男役三人娘、みわっちが普通に綺麗で笑ってしまう😂 真・三人娘(笑)の美脚ごちそうさまです!!

歌花さんも七星さんもこれで退団だったのですね。
歌うま娘役さん、素敵でした。

花組すきだ〜。って、いや、比較できるほど他の組全然見てないのですけど。
比較じゃなく、ただ花組がすきだよ〜後追いでも楽しいよ〜う。
ザ・昭和の歌謡曲をキメてキザっていく花組男役がすきだ〜!

青い山脈@まとぶん。どうでもいいけどこの曲を聞くと地元の電車発車音が蘇る……地元バレるぞよ。
素はすごい美人さんなのに昭和のかほり似合うのがンフッフフ。

らんとむ氏は完全に昭和の少年アイドルだし、そして、山寺の和尚さん。あーもー変な柄ベストがいい!私は柄物が大好き!歌ってるのが山寺の和尚さんなのに、もうキザるキザる!みんな好きなんだけどみわっちに目がいく〜!(*´˘`*)♥️ザ・花男……。

変な柄物と昭和歌謡はねえ、似合うんだよねえ!
(完全に吉井和哉のせいだわ)

で、吉井といえばなんですけど、「東京ブギウギ」!
イエモンの話ばかりで恐縮なんですが。バンドの誕生日(現メンバーで初めてライブをした日)が12月28日で、1996年から毎年武道館で「メカラ・ウロコ」と題した特別なライブをするのが恒例でした(でしたって、後追いなんだけど。再集結以降は参戦してるけど)。そこで歌われるのが、歌詞をちょっとお下品にした「お〇そブギウギ」。吉井がアコギを弾いて、吉井以外のメンバーが歌ったり、時に全員が歌ったり。この誕生日ライブ自体がファンとの忘年会も兼ねた(Vo.本人談)アットホームで独特な空間なんだけど、その中にある形容しがたい『幸せの記憶』と結びついている曲なのだ。私にとって。

その、幸せの記憶の曲を、今絶賛沼っているオサ様が歌っている。楽しそうに、のびのびと、好き勝手に、もう歌詞がべらんめえになってても、大好きなあのくしゃっとした笑顔で。

──好きな曲を好きな人が歌っているって、こんなに胸の奥がふわあっと幸せな気持ちになるんだなあ……。

だからレビュー誕生で愛の讃歌を歌ってたのも嬉しかったなあ。あの曲もメカラウロコの開演前のBGMだったり、ちょっと思い入れがあるので。

もし私がYOSHIKIのファンだったら大変なことになってだだろうな。情緒が。

いやでも別に、それはそれとしてイエモンの曲をオサ様に歌ってほしいわけではないんだけど笑 めんどくさいオタクだなあ!

あ、でも男役時代のオサ様の歌う「球根」とかは絶品だったろうな。本家がいいからな…(はいはい)。


んで、続く韓国のターンも好きなんです!
小学校くらいかな〜チャングムの誓いが流行ってたの。父が観ているのを横から見てたなー。図書館でノベル版借りて学校の読書時間に読んでたなー。
結構ハマってたので、あの独特のテーマソングのしらべがなんともいえない…郷愁のかおりといいますか。ようは好きなんですけど。

現代韓国の若者たち、の、さおたさんとそのかが〜!!カッコいい〜〜〜!!!

あ、若かりしだいもんだ、かわいい。
ふーちゃん、尚宮衣装いっちばん似合う!

で、これは初見のときの思い出なのですが。
このチャングムの曲の終盤、王朝時代のオサ様と、現代の若者ゆみこ氏が銀橋でその調べをワンフレーズ、ほんのワンフレーズ、デュエットするじゃないですか。
おいでおいでこちらへ〜のあれ。

なんでかしらないのですがほろん……と泣いてしまって。自分でもびっくりした。

なんなら2回目も泣いたし今書きながら流し見しててもじわっときてあぶなかった。

チャングムの曲があかんかったのか、おさゆみがあかんかったのか。たぶん相乗効果。

ファントムデュエットで毎回泣いてしまうのもTwitterで散々言っていて脳がヤバいんじゃないかと思っているのだけど、もうパブロフの犬よ。おさゆみの犬よ。ほろろん。


アジアンウィンズのボレロもだいすき!!







長くなりすぎてしまった、このあたりで。

は〜、好きだなあ。また観よ〜😊💕

野風の笛

2020/10/26初見

初見の時は(体調が悪くて)「オァア……おささま……りじさま……美…………」しか思ってませんでした、2003年公演「野風の笛」。

えーっと、エリザベートでみどりちゃんが卒業して、その後に我が最愛の不滅の棘が別箱、そうするとこの野風の笛がおさふーお披露目だったんですね〜。めもめも🔰

でも、轟様の特出なのもあり、おさふー相手役じゃないんですよね……😅らしいといえばらしいのかしら……?

何が困るってまともに恋愛してるより男役と絡んでるほうがおささま楽しそげふんげふん。

いやー、登場人物の名前、読めない読めない!笑

忠輝はいい。
花井主水正義雄…花井……しゅ、しゅすいしょ……???ヨシォオ!

もんどのしょう。主水で「もんど」か〜読めない〜教養は無いし必殺仕事人は世代じゃないんだーい😂

五郎八姫のこと最初ごろはちひめって呼んじゃった😂つよそう
今でもどうしても字面見ると……😂

さ、さて、再生〜(^▽^)


オープニングがね!好きなの!!!
第1場〜第2場の、もう、若衆姿の、美しいこと!!

和物のオープニングなら天の鼓よりあさきゆめみしよりも好き!いや烏帽子はまた別の良さがあるんだけど!

そうだ、そういえばまだ円盤を揃えていない頃に「スカステでレビュー誕生見られたから野風の笛はまあいっか〜🐰」とのんきなこと言っていたら「よくないです!」「あの若衆姿を拝まないなんて!」とファンの先輩方に背中を押されて円盤揃える覚悟をしたのだったわ。ありがとうございます。おっしゃる通りでした(平伏)。

ところで第1場のオープニング曲のイントロ、めっちゃM!の曲に聞こえてくる😂コロレド大司教さまのとこのね(M!観すぎ)(男爵夫人に会いたくて……)

「花がさね 恋がさね」の曲がまたいいのだわー。
似ー合ーう〜〜〜。耳に残るメロディラインっていいよなあ。

若衆姿のね、さっきから誰とも言わず語ってましたけどもちろん春野寿美礼様が最高にお美しいんだけれども(依怙贔屓)、そして轟悠様も言うまでもなく美しいんだけれども、瀬奈じゅんスァンの若衆姿の美しさ凄いな!?!?
キリッとしたちょっとキツめのカッコよさだからか、若衆姿似合うのなんの。わー、これ次帰省するときママンに紹介しよ……(ママンはあさこさんの顔が好き笑)。柳生は地味なので、プロローグエピローグだけしか見られない〜もったいない〜😂

轟様も春野様も美しいうえに色の違いはあれど歌が上手いのが最高だな〜!当時どう言われていたかは分からないけど、後追いの身からすると極端に2番手時代が短かった(仕方ないのだけど)贔屓のW主演といいつつの2番手ポジがかわいらしくてカッコよくて愛おしくてでっへへへへへ。

もうずっとオープニングでいいんじゃないかな……。
(ここまで書く間に3回は見た)


さて、傀儡師たちの掛け合いから、はじまりはじまり。

おふたりのアカペラの掛け合いいいなああ。歌が上手い〜〜〜!!(何回も言う)歌うまじゃないとできない演出だあ。当て書きっていいな。

もんど〜もんどかわいいよもんど〜。
仕草も表情もかわいすぎるよ〜。
大御所さまの御前ででしゃばってもかわいいよ〜。
でれでれ。完全に頬が緩んでる。私の。
これはもう完全に鬼っ子様のお手つきでしょうよ〜〜〜(こらっ)!
でもお手ついてないほうが萌えるっちゃ萌えるな〜(すみれコード)!


役どころがちょっと不憫よね、ふーちゃん……。
待てども待てども忠輝が閨に来ず、もんどから事のあらまし(殿いま、大阪城おるんやで)聞かされてよよよとなり、もんどに縋るいろは姫。

ここで、ぶわあっとフラッシュバック(?)。

オリガ・オブライエン!!!

わ〜っわ〜っ。逃げられないのか、どうしても絡め取られてしまうのか、強すぎるな、おそろしや、『マラケシュ』。

いや、野風の笛が2003年でマラケシュが2005年だから、普通に見てたらフラッシュバックなんて起こりえないんだけど。後追いのバラバラ順視聴のなせる業。

オサ様も轟様(に関しては人柄も出演作もそこまで存じ上げないけどなんとなくの印象として)も孤高の人だから、そうなってしまうのかしら。

いやでも、含むところなく、似合うのよな。

これがあすかちゃんや彩音たんとかだと、よよよ……ってしてもそんなに似合わな、そう?

大人の女性を演じさせるなら似合うと思ってます。いろは姫やオリガみたいな女性が個人的に好きかどうかは別として……💫

んでもって、このオリガ姫、じゃなかったいろは姫を振り払って、銀橋ソロ歌い終わって立ち去るもんどの表情のカッッッッコよさ〜〜〜!!全人類注目して!!!
かわいいもんどから、男、花井主水正になった瞬間だ〜〜〜!!きゃー!きゃー!


んでいろいろありて。中略。


ゆみこ氏〜〜〜らぶ。
よいなーよいなー。破滅に向かって崩れゆく城で舞う最後の人が似合うな〜。具体的!

溌剌としているオサ様も苦悩するオサ様も大好物なので、前半後半で二度美味しい。

そして諌言に行く前の主水と忠輝の場面。

愛だわ。愛があるわ。

私が腐ってるからとかそういう色眼鏡じゃなく、愛だよ。

友愛、兄弟愛、敬愛。それらが色恋より色濃いこともあるよね、なんつって。(……。)

いやでもほんと、互いへの愛がさ〜……。ここの吹っ切れた主水の顔も悲痛な忠輝の顔も対照的な美しさで最高だ〜。美しいって素晴らしいな。


自決シーンは言うことないです……。
語るほど無粋になりますれば……れば……。

真っ白な衣装に鮮血、ってわ〜んエロール様を思い出すよお〜。血糊がね、似合うよね……。

一介の家老相手に「上様もその神々しさにひれ伏された」ですよ。
わかる。
ひれ伏す。
あれはひれ伏す。

家老オーラちゃうもん。


ところで主水を筆頭に傀儡師たちの命やいろんなものを負ったはずなのに最後の最後で忠輝、心が軽い〜軽い〜ってそれでいいのけ……😅
「鬼っ子として生きていこう!」はいいんだけど、カルイ〜カルイ〜はちょっと……うーん。なんかこう、がっくしきちゃうというか……。

エピローグの若衆姿の美しいこと〜〜〜!!
(デジャブ)


はあ、きれいだった……。

お話としてはちょっとツギハギ感が否めないとか、鬼っ子様がそこまで慕われる理由が(鬼っ子様の見せ場ってどこだ)?とかはありつつも、W主演のバランスを考えるとちょうどよかったのかな〜。

結構好きなんです、野風の笛……歌がすき……❤

天使の季節

2020/08/29初見

まず最初に謝っておきます。

私めっちゃ「天使の季節」の脚本きらいなんです。ごめんなさいね!

でも感想書き散らしブログを書くにあたって、このオサ棚の円盤を網羅するまではTwitterアカウントの「🔰」は外すまいと勝手にマイルールを決めていたので、書かないわけには……!

大丈夫大丈夫!ジャワも書いたんだし!(爆)


(どうでもいいけど(爆)ってつけると一気に栗本薫の後書きみたいになるな……またニッチな……。)



■飛翔無限

私、日舞はさっぱり分からないのでなんともコメントできないのですが、私は存じ上げないけどお母さんは知っていた、春日野先生。

真丘さん歌うまいー。

近年のYouTubeのチャンネルだかで、真丘さんと絵莉千晶さんが「初日、この始まりにセンターに5人並んでて、幕開けで足だけ見えてきたら、トップさんたちだと思われちゃうんじゃない!?で、いざ幕が上がったら、私たちなの…笑」っていう会話を思い出して笑っちゃう。

轟様はいつみてもいまみても美しいし。
松本悠里さん、来年退団なさるんですね。wiki見たら入団64年…!?すごいなぁ……。お美しい。

日舞はよく分からない、そんな私に在りし日のネットが言ってくれた。

『いいんだよ、めでてえなあって思ってれば』

いやぁ、めでてえなあ。



■天使の季節

まず最初にこの作品のアカンところを自身の過去ツイからサルベージ。

『どうしたら👼天使の季節👼を救えるのか考えてみたけどどーーーにもならんわな!笑 実在の病気をネタにする、容姿をネタにする、出演者のアドリブ任せ、すべてにおいて地雷としか!やらされてるほうが真面目なぶん不憫といいますか!こんなに豪華な組子もったいないといいますか!!』

こ、これに尽きる……笑
ゴールデンコンビの最後のお芝居がこれでいいわけゃないよう!うわあん!

大抵の駄作は圧倒的歌唱でぶちのめすオサ様ですけれどもこれはさすがに……ってか演者の気持ちを思うと……。

ちなみに、私がこの作品初めて見たのが、春野さん主演作品の3つ目でした。だって何故かアマプラ配信にあるんだもの……。

エリザベート→あかねさす紫の花→天使の季節

っていう、なんともな順番です。

だもんで、「現代の普通の人間」やってるオサ様見るのもこれが初めて。だからその時はきゃ♡春野さんすてき♡って思ってたような気がするんだけど……。

いや、今見ると鬘めっちゃ変😂😂😂

刻の霊さま@あさきゆめみし、ゼウス様@舞夢や似非ゼウス様@天の鼓みたいな分かりやすい「とんちき鬘」ではないのに、なんでこう、微妙なんだ……!キム〇ク風だか京本〇樹風だか分かりませんが、なんだろ、もみあげかな?前髪?襟足?やっぱもみあげ?

やーんやっぱりオサ様は金髪地毛がいいよう。

あっでもラファエロ様@ミケランジェロの鬘はすっごく綺麗かわいくて似合ってて好きだったな。また脱線。

えーっと、お話の筋(なんてものはないが)は追っても仕方ないので、キャラごとに見ていくかな。円盤付属ミニパンフ参照しつつ。

円盤版を基本としましたが、千秋楽映像も見ましたよ!
見たの?見ました、ええ。

まだ見ぬオサ様があるのなら……。そちらは最後にちらっと。


🌷ギスターブ@春野寿美礼
(28歳 パリの芸人、マルゲリタの恋人)
鬘はさておきかわいいひと。でも一般庶民の彼がこんな濃い国の濃いキャラの王族の皆々様とこの先やってけるか?と思うと…はは。人柄を語るほど描写されてないですよね。

アッサーラがアブないヤツだから結婚はやめ!
ギスターブと結婚しなさい!とは、……ならないよね普通。
ギスターブがどっかの第2王子とか、騒動や国のために何かしてくれた英雄、というわけでもない、最後まで国王様からしたら(というか国の誰からしても)顔も人柄も知らん男だぞ……。

舞台が現代ヨーロッパのひとつの国(ご丁寧にユーロがどーたらって台詞まである)、っていう設定のせいでラストもめちゃくちゃなんだと思う。あっこれ最近何かで似たような感覚を覚えたな……ブルースワン(みきさん主演のやーつ)か!ブルースワンも作品とベルナルド@下級生おささんは大好物なんですけど、やっぱり一国の姫が芸人や盗人と結婚するにはそれなりの肉付け(その男の人柄だったりドラマだったり)が必要だよなあと。ブルースワンはドラマはあるけどあの国の財政問題どうなるの?それ気にしなくていいなら最初からベルナルド@おささん振ればよかったよね?となるし……作品好きだしミキさんカッコいいからいいけど……おっと激しく脱線!

ギスターブには人柄を垣間見えるほどの出番というかしどころが無いし、ぶっちゃけ舞台に出てきてもマルゲリタといちゃこらするだけだ。よね?優しくて純朴そうな印象をもつ彼だけど、観客は結局ギスターブがどんな人なのかいまいち分からんまま、だと思う。というかそれどころじゃない感じか。おささんはかわいい。

王様との2役で舞台裏はしこたま大変だったろうけど、主演のやる役じゃあないよなあ……一応主人公だから、他の番手の人がやっても変なんですけれどももも。おささんはかわいい。


🌷ペスカトーレ@春野寿美礼
(90歳 カネロニヤ国王)
2役、お疲れ様でしたあ!おじいちゃん。よいおじいちゃんでした。さすがに前情報なしで見た初見🔰はオサ様だって分からなかったよ。ところがどっこい、これ2役だって知らないと笑えないところも多々あるので注意だ!(……。)よいおじいちゃんよ、この後カリブ国から訴訟……は他国だからちがうか、戦争だ!とかなってしまわないか孫は心配です、おじいちゃん。おささんはかわいい。ぺたんと座ってプーさんみたいになってるのがたまらんかわいい。あんなに華奢な人がプーさんになるのに、どれくらい分厚く着込んでるのかしら……笑

🌷マルゲリタ@ふづき美世
(20歳 ラザーニアの娘)
えっと、お疲れさまでした……笑
どうでもいいけど「馬の骨!?馬の骨ってひどいわ!」の台詞のところなんでそんなにおっかない芝居なの?😂

🌷アッサーラ@瀬奈じゅん
(35歳 カリブ国の皇太子、マルゲリタの婚約者)
エッッッ35歳ダッタンデスカ!?!?
魅惑の王子、魅惑のステップ、素敵です。
いちばん、お疲れ様でした……ほんとに。
ひたすら、走り、叫び、ステップを踏み、走り、走る役でしたね……。
天使の季節で唯一グッジョブなのがアッサーラ皇子のビジュアルの良さよ。ほんとすき。似合うったらありゃしない。ゆえに不憫、えーんもったいない。はー素敵。
ジョニデあさこ様……ジャックスパロウあさこ様……はーん😂

🌷アベルタン@彩吹真央
(26歳 パリの芸人、ギスターブの親友)
あ、そんな名前だったっけ…。芸人トリオのかわいい担当(私調べ)。女装シーン(あのドレスコンテッシーナだっけ?)絶妙に変な鬘で良いんですが、ぷくーっと膨らました頬をあさこ氏につつかれてイタイッってしてたり、女装ジョルジュに貶されて王様にぴょんこぴょんこ跳ねて訴えかける仕草がたまらなくカワイイです。あーかわいい。あー私いつの間にゆみこ氏落ちしてたんでしょう……()

🌷ジョルジュ@蘭寿とむ
(26歳 パリの芸人、ギスターブの仲間)
ギスターブの仲間……仲間て!アベルタンは親友でジョルジュは「仲間」なのっ!?3人揃えば〜♪とか歌ってたのに……!!※()内はパンフからの抜粋です。芸人トリオの三枚目担当(私調べ)。いや好きですほんとほんと。
エジプト衣装の胡散臭いアレがめちゃ似合う。
女装シーンの衣装、シャロンの…笑 1年前に全ツでルイやってたのにー😂

🌷ペペロンチ@矢吹翔
いとしのチハルさんが酷いことに……。ヅラの頭頂部が……。ああーヤダーいとしのチハルさんにそんな台詞言わせなーいーでー😭😢😞

🌷ラザーニア@大伴れいか
いや、チョイ役なんだけど普通に綺麗でびっくりしたのでピックアップ。
男役としてお芝居に出てるとお芝居クラッシャーに感じてしまって苦手なことが多々あるのですが(ごめんなさい)このママ役似合うな〜よいな〜。


初見では全然判別できなかった近衛兵がみんな分かるようになってる〜笑 かーわーいーいー。

とむゆみイチャイチャかわいい。

♪ひっとり〜じゃ〜できない〜♪の歌はかわいくて好き。地味だけど😂

寸劇、アドリブ、大変だったろうなあ……。

カネロニヤ王国はヨーロッパで一番小さな王国
「カリブ国は世界有数の金持ち国家」
「アッサーラ殿下はその跡取り息子」

あかーーーーーーん😅

アルツハイマー、突発性、凶暴性、錯乱、強制入院、…………はあ。語らんぞ、もう。

でも何がアレかって、演者のみなさまがめちゃくちゃレベル高くて、それぞれに強い個性をもつスターさんばっかりで、アドリブ力と勢いとでなんとかこれをお客さんに喜んで楽しんでもらおうっていう気概がびしびし感じられることよね……。お疲れ様です……!!

最後に東京千秋楽版を。
千秋楽版、というか東京公演は地味に台詞変わったり、台詞言う人が変わってたりするのね。
(例:「アッサーラ殿下だって好きでもない人と結婚させられてかわいそう」という台詞がジョルジュ→マルゲリタに変更)

いや、もう、内容は諦めているので、ひたすらオサアサがほぼほぼ素のようなトーンでいちゃこらしていて幸せです。天使の季節好きじゃないと散々言っといてなんだけど、もう、はあ〜〜〜オサアサ〜〜〜ついにっこりしちゃうよ〜〜〜!!悔しい〜〜〜!!(意思の弱いオタク)

物議を醸したであろう「アルツハイマー」の単語を廃したのは良かったんだけど、替わる言葉が「老人病」「うすらボケ」「まだらボケ」「おぼろボケ」「かすみボケ」「沸騰ボケ」「凶暴性痴呆症」じゃあなあ……。はあ。

何が困ったって、諦めてしまえば楽しみ方を覚えてしまうということで。つまり?萌えを見つけるということで??いや、わかってる、「萌え」がオタク的に死語であることは十二分に分かっているのだが他に言い様がないのだ。ときめきよりも俗っぽくてパッションよりも下世話で理屈よりも愛しさ溢れる、「萌え」の汎用性は凄いんだってば。なんの話?

我らが兄貴のチハルさんがハゲヅラなのに(あと変な引き笑いネタしてるのに)カッコいいよ〜、とか。

ゆみこ氏が関西人なのになんか何やっても絶妙に滑ってらっしゃって愛おしいところとか。

ドクターのところに登場するシーンでオサアサが情熱的なタンゴを踊ってて萌え〜、とか。

麻子さんからオサさんを引っ張っていくちはるさんの図に萌え〜、とか。

オサさんが去ってったあと麻子さんが「あっマイパートナ〜?」ってボソッと言ってるのに萌え〜、とか。

おさとむパクパク萌え〜、とか。

──お分かりいただけるだろうか。誰一人役としての萌えじゃないのだ。演者萌えだ。中の人萌えだ。救いようがないがらんどうな舞台作品をこの人たちだから愛されるものになんとか昇華されているのだ。いる……のだ!!(ちょっと自信がなかった)


はあ、なんだかんだでちょっと笑ってしまった……悔しいッ( ゚∀゚)

琥珀色代役に とある代役公演を想う

琥珀色の雨にぬれて」の感想(というか好きしか言っていないが)を書いて、読み返して……cocktailは博多座をまた別に書こうと思っているけれども琥珀色はこれで十分かな、と思って。

あ、でも代役公演のあれこれを……と浮かんだけど、不謹慎では?とか、にわかが分かったような顔して当時のことを推察するなんて烏滸がましいし当時からのファンは不快に思うのでは?とかいろいろ考え……。でも結局は自分の抱えた感情をありのまま吐き出す場が欲しくてTwitterの別垢とこのブログを作ったんだよな、という結論に至ったので、うん、書いてしまおう。

読んでいて不快に思われたらすみません。


誰かの不幸に、他の誰かの不幸を重ねて見るなんてあんまりだ。


私がやってるのはそういうことなんだな。
自戒。




私が中高生という多感な思春期ド真ん中に夢中になっていたもののひとつに、「ミュージカル テニスの王子様」がある。

代替わりを繰り返して、原作を周回して上演されている。今では若手俳優の登竜門、所謂「2.5次元舞台」の走りだ。もちろん初演当時はそんな言葉なかったわけだが。

部活の先輩が大ファンで、勧められた私もオタク真っ盛りだったのでどハマりして。

んでマラケシュの初見自分語り( https://risya-no.hatenablog.com/entry/2020/10/17/182708 )の時にも書いたけど、私はこちらも後追いファンだった。

私が一番好きになったのは2003年初演、初代青学メンバー。

そんな大好きな、初演で主人公越前リョーマを演じた柳浩太郎が、続編の上演を目前に交通事故に遭って重体になってしまった。

これはもう、調べていただけばわかる事だし、後追いの分際で語るのはお門違いな気もするので詳細はまず。

そして予定されていた続編舞台「ミュージカル『テニスの王子様』Remarkable 1st Match 不動峰」は急遽代役メンバー、それも初演時のキャストが駆けつけてくれたりして、約13日間ほどしかない中で作品を作り上げた。

中止の選択肢もあったけれど、「柳の目が覚めたとき、自分のせいで中止になったと知ったらきっと悲しむ」と、上演することを決意して。

そしてその後、柳は意識を取り戻し、後遺症に悩まさられながらもリハビリを重ねて「ミュージカル『テニスの王子様』in winter 2004-2005 side 不動峰 〜special match〜」ファンの言うところの不動峰再演にて、遠藤雄弥とWキャスト(場面により交代する)の形で越前リョーマとして帰ってきた。そしてこの公演で、越前役の2人を残して初代青学メンバーは卒業、だった。

帰ってきたと思ったら、お別れ。


ところで私は昔から好きになると円盤を揃えたくなるタイプの人種で(学生時代はお年玉とかでね……)、初代青学の出演作も座談会とか含めてすべて揃えたのだが、そういったところでは語り尽くせないほどの物語が、苦しみが、彼らにはあっただろう。わかる、だなんて思わない。けれど陳腐な言い方かもしれないが、悲しみも辛さもそれらを乗り越えた強い絆も全部ひっくるめて、私は彼らが大好きだ。


──そしてようやく宝塚に話が戻るのだが、匠ひびきさんのご病気による体調不良、休演。代役公演。

どんなに、悔しかったかと思うと。
どんなに、重荷だったかと思うと。

私なんかの物差しで喋れることでもない。インターネットの海には、当時のファンのリアルタイムな叫びが今も残っている。いわんやジェンヌさん達の苦しみをや。

それでも演じきった。みなさん必死に、愛するトップさんの不在を守ろうと。

そして、ついに東京公演では琥珀色こそ代役のまま千秋楽を迎えたが、ショーの一部分に復帰されて。
代役公演初日や序盤の演者の心境は計り知れない。宝塚は番手制度という特殊な土壌があるにしても、あれほど幾つもの事態が重なることもそう無いのでは。でも匠さんがショーの一部に復帰、つまりお芝居のほうは大千穐楽までこのメンバーでいくと決まったことで、ある種の覚悟というか吹っ切れたものはあったのではないでしょうか。どこまでも憶測の域を出ませんが。

だって私、代役版の琥珀色も大好きだ。
みんなそれぞれその役を生きている……と思う。
それってやっぱり、覚悟と愛だ。

東京cocktailはどうしたって涙無しには観られない。にわかのくせにね。だってやっぱり、この時のcocktailはチャーリーさんのために作られたものだから。会場の嗚咽が幾年過ぎた今でも聞こえる。

やっと逢えたのにすぐお別れで、悲しくて、切なくて、でも帰ってきてくれたことが何より嬉しくて、まだちょっと心配で、そして熱した鉄のような火傷しそうな愛がある。


その愛に、やはり私の人生の青春を担った彼らのことを、思い起こさずにはいられない。




悲しくて、切なくて、それでもやっぱり大好きで。

そうして私は、また琥珀色千秋楽やテニミュ不動峰再演を観るのだ。

後追いの意地ってやつなのかも、ね。

琥珀色の雨にぬれて/cocktail

2020/09/16 全ツ初見
2020/09/26 東京代役版初見
2020/10/15 大劇場版初見


2002/3/29 宝塚大劇場 匠ひびきさん主演版を先日VHS版で入手!実家の再生デッキが復活してよかった〜!
同梱されているミニパンフが冊子でなく単色刷りの厚紙1枚なのに時代を感じたり。

こちらを観る前に既に①2003年全ツ版、②2002年東京代役版千秋楽 を観ています。(追記:2017年雪組だいもんプレお披露目版もスカステで観ました😊)(さらに追記:スカステで84年の初演も観れました😊)あ、2012年星組は見てないんだな。
あらかじめ言っておきます、私「琥珀色の雨にぬれて」が大好きです。


チャーリーさんの当時のお身体の状態については、後追いにわかが何を言うものでもないのであまり言及しません……。

先にクロード@春野寿美礼さまを観ていたので、ルイだとなんだか新鮮だ〜!
オサ様ルイは「チェッ」が口癖なの?かわいいね……😂

(ネットでサルベージした過去のお茶会話から)オサ様が妄想…もとい役固めするにあたって書いていたというルイ人生ノートなるもの、み、見たい〜。

シャロン@大鳥れいさん。シャロンの登場シーンの曲って初演と違うんですね〜こっちが頭にインプットされてる。みどりちゃんのシャロンが大好きでして!色気と気品と美しさのバランスが素敵なんだ〜!!バランスっていうか三種盛り合わせっていうか……(唐突に居酒屋メニューになってしまった)。これは一目惚れしてもしゃあない、って思わせる魅力がありますね。縛られたくないリベラルな女性でありつつも、ああいう生き方を選ばざるを得なかったシャロンの心のわだかまりとか……うまく言えませんがシャロンハマり役じゃないですか?みどりちゃん。みどりちゃんすき(結局のところ)。

ジゴロの面々〜!代役版だと彩吹真央さんがミシェルにスライドしてるのでゆみこ氏のジゴロが観れるのはこのver.だけ、ですかね?大学時代は真面目だったのになんやかんやあってジゴロの道を選ん(?)だくせにお嬢様と普通に恋人気分になっちゃってるピエール〜!すきです。代役版らんとむ氏も好きですけど。あ、でも誠実そうな良い奴っぽいミシェル@ゆみこ氏も大好きだ。

エヴァのシビさん!シビさんの歌う「ジゴロ」大好き!!
私にとってはシビさんのエヴァあっての琥珀色……!
マラケシュ」でも散々言ってた気がしますが、シビさんのお声すっごいツボなんですよね。凄いなあ。一気に世界を作り上げるお声だ。

さて、私、Twitterでも言ってるんですけど全然ダンスの上手い下手わからないんですよね……😂

なのでルイの「奥様お手をどうぞ」は春野さん版も瀬奈さん版も「なんだかすげえや!!ヒューウ!!」としか思ってなかったん、ですけど!こないだ見た初演版の大浦みずきさんが素敵で素敵で……なるほど!となりました……!!😍
(なるほど:みなさんの愛するレジェンドダンサーということは聞きかじっておりましたがいかんせんまだその時代の作品をほとんど履修できておりませなんだの意)

絵莉さんの歌声も心地よくて好きだ〜。


次はフランソワーズが伝言を持ってくるシーン、初演クロード「悪いのが情報を持ってきた」って酷い台詞……😂ただでさえフランソワーズが不憫な内容なのにね!再演で削られててよかったな……。不憫は不憫なままだけど。

「青列車で行こう」もすき!浮かれぽんちの皆々様もおもしろかわいい。ところでシャロンを連れてっちゃう銀行家の金持ちはちょっと嫌なヤツじゃなきゃないと思うんだけど、矢吹翔さんがカッコよくて色っぽくてこっちはニコニコしちまうヨ〜〜〜〜ちはるさんフィーバーがきている、私に。

フランソワーズ@あすかちゃんもすきだ〜。安心と信頼のあすかちゃん……!あすかさま!
三角関係というかルイを入れての四すくみ(ただ実質ルイの比重は少し軽いのだ)において、フランソワーズの演じようってすごく大事だなって。

17年版のフランソワーズがしっくりこなかったので余計にそう思ったり(すみません)。

春野さんは滲み出る上品さからルイよりクロード派なんだけど(代役版も全ツ版もすき)、大好きな大好きなセ・ラ・ヴィはルイのほうがおいしいのだ!!!おさみど好きの私も成仏できるのだ!!!
ところでフランソワーズの鬘は全ツ版より2002年版のほうが(オールバックじゃなくちょっと横前髪あるやつ)すきだよ〜〜〜う。

初演から最近までセ・ラ・ヴィ聴き比べも楽しい楽しい。

セラヴィはザ!昭和歌謡!って曲調なので古い古いって言われたりもしてるけど(私調べ)、そもそも歌謡曲を愛しているロックスターの背中を追ってきた女なのでもろにヒットするのだ、私に。ちなみに男の名前は吉井和哉っていいます(ま〜た始まったよ)。

いやほんとセラヴィすきだ〜初演から全ver.繋げて作業用BGMにして延々と聴いてたい。

春野ルイの「またはないのさ」すきだ〜。

シャルルとエヴァにあの子は大丈夫だ、1人でもやっていけるって見送られるシーン。
麻子ルイはほんとに大丈夫そうなんですよ。
とむルイはもっと大丈夫そう。
でも春野ルイ、ほんとに大丈夫ですか……???

孤独、こじらせませんか???

愛を情熱を知ってしまったがゆえに、どこか遠くで一人で寂しく諦めたように笑っていませんか…?

ああ、どうしても孤独と傷のなかで笑うオサ様ばかり最近観ていたせいで、この孤独な人の手を離してしまってほんとにいいのか!?となってしまうよ……。

ちょっとォ!いいんですかコルベットぉ!?(それコルベットやない、シャルルや)

どうどうどう。

んでもって、フランソワーズの来訪により旅立てなかったクロードとシャロンのシーン。

フランソワーズが大事だと思うのはやっぱりここがあるからですね。

「悲しいけれど、みんなが自分に正直に生きればこうなるのね。……あたしはどうやって正直に生きればいいの!?」
「やめてもう!2人のいたわり合いか傷つけ合いか知らないけど、あたしの前であたしを通り越した言葉を交わすのはやめて!」

ここのおっかねー鬼気迫る、けど悲しくてつらくて苦しいあすかちゃんが好きなんだ。
あーでも代役版だか全ツだかの言い回しもっと好きだった気がする〜〜〜(チャーリー版を観ながら書いているのではっきりしない)!!
誰に感情移入するって言ったらやっぱりフランソワーズだよな……。まあ私は感情移入タイプでなく第三者観客タイプなのでシャロンが好きなんですけども。

ミシェルとクロードの会話、結構初演と再演、再演の再演でも違ってます?
や、会話の内容そのものはそんなに変わってないかもだけど。
初演はわりとあっさりしてほんとに大したことでないと思ってそうな印象。最後は「じゃあな。」
再演(これ)はちょっとピリッとさせつつ、妹への情もクロードとの友愛もありな印象。最後は「オーヴォ。」←すき
最近(2017)は、会話の内容はよく覚えてないけど最後にミシェルが「……でもちょっと、残念だな。」って言っていったのが印象的。

そ、そらそうや!!お兄ちゃん!!

あー琥珀色のこのラスト、うーんすきだ……すきだな……。シャロンの衣装がちょっと変だけどすきだな……!



って書いてるうちにも大好きなcocktailが始まってしまった〜!!

チャーリースプーン1杯♪🍸

宝塚大劇場千秋楽の映像も残ってるらしいけど、とりあえずこのタイミングで収録があってよかったなあ……。

チャーリーさん、踊る踊る。
本来もつパフォーマンスに比べたら……なのかもしれませんが……。

でた、バスケットのシーン(笑)

あ、いけない笑ってしまった。でもご本人たちが衣装嫌がってたのとか思い起こすと笑ってしまう。ご贔屓の笑顔が素敵だよ!!!スポーツ試合中に酒飲んだらアカンやろと突っ込んだら負け😊🍻
全ツ版はドリーミング・ウェーブに変更ですね。でも全ツDVD著作権のアレでおうた聞けないのでしょんぼり。
ラスト、「心配ないまいべいび〜♪」って歌ったあと、あすかちゃんの腕の中でガクンって仰け反って気を失うくだりの首筋とお顔の美しいこと美しいこと!!!春野寿美礼さまばんざい!!!えへっへへへ。


みんな大好きリキュールのターンですわよ!!!

リキュールはどのver.もみんな違ってみんないいの極みなんですが、チャリアサ版は特に踊りまくりヤラれまくりのすみれコードぶっちぎり案件でさすがダンサーコンビにヤンさん振付……ゴクリ。

リキュール飲ませるとき、チャリアサ版、たまあさ版だとゆみこ氏が口移しで飲ませてくれるのに他だとグラスグィイイーーなのはどうしてなんですか!!!ゆみこ氏じゃなきゃダメなんですか!!他のキレーなねーちゃんたちでもいいから口移しで飲ませてくれよォ!!(鼻息の荒いオタク)


みんな大好きクンバンチェロだ!!!
一番好きなのは博多座cocktailでクンバンチェロもいきいきしてる贔屓が観れるから大好きなんですが、チャーリーさんのクンバもいいな〜。代役版の鬼気迫るクンバンチェロも何気に好き。結局全部すきなのね。

やっぱり当該ファンなので、随所で2番手している春野さん、オサアサを従えているチャーリーさんに萌えてしまう。この感情と胸のときめきはなに…?恋…?萌えですかね!

ジンのシーン!ムーディなThis Business of Love!
大人の色気がだだもれのダンサー陣……と……ちはるさん!!キャー!!キャー!!ちはるさんカッコいい!!抱いてー!!!

はっ、失礼。いけないいけない。

余韻冷めやらぬうちにチャーリーズバー。今彼@オサ様ぐうううかっこいい……。チャーリーズバーは東京千秋楽版でどうしてもないてしまう……にわかなのに……。


乾杯。

実はcocktailはこの乾杯の黒燕尾の場面の動画だけ先に見てしまっていて、それで絶対フルでショー見たい!円盤買う!!と決意したのです。円盤じゃなくてビデオだったけども。

チャーリースプーンだし、まさに本来はチャーリーさんへのはなむけに作られたショーだったんだろうなあ、と実感する最たる場面ですね。

ああ、ひたすらにかっこいい。美しい。
振付のひとつひとつも素敵。

私は長渕世代ではないので、もう「乾杯」の曲はこのボレロ、そして春野さんが歌い上げて匠さんとみどりちゃんが踊る、愛しの名曲になってしまっている。

あーうー、肩で息をするチャーリーさんがせつない……。


泣かしてからのcocktailのパレードも大好き!
春野さんの唯一の2番手階段降りだっ。
トランペットが音外すのさえ愛せる!嘘やっぱり外さないでくれ!
というかcocktailの主題歌が大好き!つい仕事中も口ずさんじゃう……😊嫌なヤツなどシェイクシェイクシェイク♪


はぁーーー終わってしまった……。

琥珀色もcocktailも大好きです!楽しかった😊❤
今回好きしか言ってないな!笑

ジャワの踊り子

2020/11/01初見

観ました〜。2004年全ツ「ジャワの踊り子」。
中古で手に入れたBOXセットにあったのね。
琥珀色全ツ、ジャワ、あさきIIのセット。

……謎セットね……!


いや、あの、上手いこと感想書けないのでそのまま置いておこうかとも思ったのだけれど、先述のDVD棚と同じように諸々のトップ作品(の感想)があるのにふっと穴があるっていうのもなんだかしっくりこないので!短くても書こう!後で見返してふんふんする自分のために!(?)


まず、ほぼ前情報なしで再生しまして。Twitterでほろっと呟いたんだけど、初見のとき序盤で1回挫折しちゃったんです。

ええっと。婚約の?ハンケチーフをトップ2人が口に咥えてゆらゆら〜んと踊ってにっこり〜のあたりで……。


ま、まってくれ、まってほしい。

もしや、全編こんな感じなのか!?(そんなわきゃなかった)

とりあえず、ちょっと体調優れないのもあり中断したのだった。

いや、あの……。

おふたりに、いちゃらぶいろぼけーしょんおはなばたけは、似合わないんだよう……(個人的感想)。

当然のようにこれまでの公演とか他組の公演とかは観ていないので比べるべくもないのですけれど。他の組のトップコンビ事情も全然知らないんですけど。もしお互いしか見えてません♡系の熱愛バカップルタイプのトップコンビなら映えてたのかも、しれませんが。

どうも愛が自分自身に向きがちに見えてしまうおふたりだと、あの振り付けひたすらシュールで……。


気を取り直して該当シーンは遠目に見つつの本日リプレイ。

……観終わって。なるほど。

いい話だったんや……脚本は……。

いやほんと全方面から石投げられそう、いてっ、いやすんませんほんと。

演劇にも宝塚にも疎いのです。
ご高名な演出家も、歴史に残る名作も知らぬのです。

私はただのそこらへんのオタクですもの……。

だからこの作品が傑作と称されてるのも知らずにおりました。石投げないデ……。

いやでもほんと、二人のいちゃらぶシーンさえ乗り越えれば、お話はシリアスで、面白くて。

最初は乗り切れなかった独特の言い回し(いろんな現地言葉のアレじゃなくて、全般的に台詞の喋り方がみんな大仰でもっさりしていたこと)とか、拭えない古さとか、黒塗りとか、うん、慣れてきて。

春野さん黒塗り似合わないのかな……。
あっでも、島のシーンで地毛?ターバンなしで登場してたとこはビジュアルよかったなあ。シーンは見ていて苦しかったけど。あのカッチコチのどデカい魚は今までの公演でもああだったんですか…?笑っていいシーンだったの……?いちゃらぶくるしい……。

とんちき衣装をも着こなすお方だと思っていたけれど、今回の衣装そこまでときめかなかったな……。被り物かな。面長ばかり言われるけどすっごく小顔だと思うので、ああいうタイプの顔ハメパネルみたいなタイプの(マジで怒られる……)被り物だとちょっと合わないのかな〜。烏帽子とか変なツノとか妙なボリュームの鬘とかは似合うのにな〜(えっ)。ターバン姿はオースマン君のほうがしっくり。めっちゃ似合う、彼……笑。

アルヴィアがね、どうしても……頭お花畑色ボケ能天気にしか思えなくって……いやでもこれは役作り以前に脚本から……そうよね……。

どこの箇所がどうこうで、とは一々あげつらわないけども。

オースマンが「馬鹿!今はそんなこと言ってる場合じゃないんだ!」(うろおぼえ)と頬を張ったシーンで、ほっ、そうよね、観客のメタ視点からでもなくこの世界線においても浮ついてるよね、といっそ安心してしまったり。

メタついでに考えると女性ならアルヴィアよりアミナより王妃様がおいしい役どころだわ。


ネガったことばかり言ってしまったけど好きなところも!

アディナンが、祭りに乗じて?計画を練ろう!だかやろう!だか言って独立戦争義勇軍たちを盛り立てるシーン。あれ、警察に包囲されてることを知って踊りに乗じて散ろう!と言ってるシーンだったかな。とにかくあのあたり。

先導するアディナン@オサ様が、か〜〜〜っこいいんだ。

貴方にどこまでもついていく!俺たちを引っ張って行ってくれ!命かけて共に戦うぜ!!って気持ちになっちゃう威厳とカッコよさ。

終始お花畑ちゃうやん!シリアスやん!!!(ここで?)

いや、リプレイ鑑賞始める前にDVD付属のミニパンフのあらすじ読んだために、おっとこれはシリアスの予感がするぞと思って観直したのですけどもね。

折角なのでもうちょっとアディナンが義勇軍たちを率いて活躍(活動)するところが見たかったな。

みんなが俺たちのリーダー、アディナン!と頼りにしている割には描写の比重がいちゃらぶ>独立運動なので……ま、宝塚的にはそっちのほうが正しいのかもしれませんが……。

あ、あと島でのアディナンvsタムロンの縄プレイ!笑

縛られてウウッとなってる地毛アディナン、とてもよいです!!(^▽^)よい……しみじみ。なぜかすぐ解いて綱引きになっちゃうけど……笑

のちのリュドヴィークvsギュンターである。……はっいけない、マラケシュにはいけないいけない。

ええっと、ラストシーンはイイハナシダナー……っていわなきゃないところなんでしょうけども。

………………………む、

…………………………………………無駄死に、じゃん……?

いや、わかる、ロマンはわかるのよ!

戦火の中、鈍くなる雑音に確かに響く輝かしい独立の響き。
もう視界も霧がかって、確かなのは隣に寄り添っているはずの愛しい人の掌の感触だけ。
やっと夢見ていた時代がくるのだ。
インドネシアが、僕たちがみんなが命をかけて追い求めた幸せがその先に見えてくるんだ。
ああ。
独立、万歳───!



いいシーン、ですとも。
ただ、やっぱり、リーダーのアディナンが義勇軍も指揮せず自分の嫁を取り戻すために駆けつけ救い出し、そこで義勇軍に戻ればいいものをそうもせずただ女と二人領事館目指して逃げ延びていただけ、に見えるので……描写からは。リーダー感はね、ないよな、ううん。もったいない……。せめて戦う中で撃たれればこうも違和感はなかったろうか。





とりあえず!これで!感想〆とします!






追伸 わたしはオサ様はやっぱり黒塗りより白塗り派です。

追伸てか、これが言いたかっただけだろ!!

天の鼓

2020/10/31初見

どうも、のめり込みすぎたためにマラケシュ絶ちしている🔰でございます。

2004年公演「天の鼓」観ました〜。

正直評判がそれほど……だったので当初は買い揃えてなかったのですが、(フォロワー様に唆され)特出アンドレを買うにあたり、だったらトップ時代作品揃えないとおかしいよな(棚が)と思って買いました。楽天TVにもあったのね。まあ棚に揃ってないとしっくりこないからいいんですけども!

では開幕!

……って開幕早々ちょっと一言だけいいですか?
なんで名前の字幕のフォントが、心霊番組みたいなおどろおどろしいフォントなの?😂全然和っぽくもないよ!いつものでいいよ!!

気を取り直して。


わーい大好物オサ様の平安衣装だ〜!ヽ(・∀・ )ノ キャッ キャッ

こうして観るとオサ様結構和物主演してらっしゃったんですね。美しい。すき。



子供時代。鼓が上手くなれば拾い親の宮司に愛してもらえるだろうかと鼓の稽古にの励むようになる虹人。
田舎のはずなのにみんな優美な衣装で雅楽を主とする雅な生活を送ってるようだが突っ込んだら負け。
鼓さえ!鼓さえ上手けりゃトップスター!てな感じね!理解。そういう平安風ファンタジー世界ね。

そして青年時代へ。

っていうか、ていうか!まっつが親友ポジっていうか2番手ポジなんです!?あっ2番手は帝か。

おさゆみまっつ。耳福だ〜😊💕

はー虹人かわいい。若々しく演じているオサ様素敵。でも純粋ゆえのなんかやべーこと悪意なくやらかしそうな危うさを兼ね備えている。かわいい。

ゆみこ帝!絶妙に似合わn……

帝がホイホイ田舎まで行けるの!?とつっこんだら負け。お忍びよ、お忍び。フットワークが軽くていらっしゃるのよ。

真っ暗闇の夜、彼らは出会う。
照葉との笛鼓セッションに心奪われてしまった虹人。
虹人の鼓に心奪われてしまった帝。
ん?帝、笛には触れないのですか?
芸術をよく解する帝だけど、笛には興味なし、その心を射止めたのは鼓だけ……あっ……(察し)。

ご自慢の名器と手腕を披露するも虹人が鼓を打ってくれなくて不服というか、あの、やきもちの帝。

いや、どう見てもやきもちでしょ(曇りなきまなこ)。

帝、ターゲットロックオン!
「面白い、気に入った!」

で、でたー!夢小説の「フッ、おもしれー女」だー!!

「天の鼓はもちろん、お前のもつすべてを、この私が奪い取ってみせよう!」

いや、ほんとに惚れとるやんけ!笑

虹人が惚れた姫君(ってかそれ女に惚れたっていうか笛の音に惚れたんじゃあ……)はなんと親友の許嫁だった!ショック!

思い悩む……かと思いきや、虹人、躊躇も葛藤もほとんどなく親友の婚約者に堂々と告白。
いや、堂々と、っていうか、あの……夜這いしてる時点で……。
照葉は照葉ですんな〜り受け入れるし……。

か、かわいそう……樹……( ;∀;)
照葉の言葉からも、全然樹のこと愛してもいないし。恋愛結婚じゃなかったのけ…少なくとも顔を見て人柄を知るくらいの関係はもってたんでしょ樹の言からしたら……。

ふ、不憫だ……。


「面白い!面白いぞ、虹人!」
帝、虹人ストーカーと化しています。うける。
あなたが一番面白いよ。

管弦の立会に出るぜ!一攫千金、晴れて金持ちになって堂々と照葉を娶るぜ!って意気込みや良しの虹人くん。

……えーと、あの、親友の許嫁ってすっぽり頭から抜けてる?むしろ樹の存在忘れちゃった?

ほんとにもー、虹人は困ったちゃんだなや。かわいそうな樹……幸薄そうなまっつにぴったり……。


天の鼓がなければ誰も自分を見てくれない、ぴたりと固まって動かない心象風景をスt…帝が嗤う。
帝もさ、鼓が欲しけりゃ最初からとっとと力で奪い取ればいいのに。歪んでんなー、愛が。愛じゃろ。


さて、2幕。管弦の立会。

……はっ、普通に見入ってしまってた。

結局天の鼓がなければただの捨て子、誰にも愛されない、じわじわと喉元を締め上げられ、追い詰められていく虹人。

やーん、オサ様がないてるうう。泣かないでええ(痛いファン)。


諸々ツッコミながらも中略。

虹人、一般人で丸腰のくせに喧嘩強いな……。

しかし、ひろまさ@そのかがおいしい役どころだ。
いや、帝にそんな物言いありえねーとツッコミつつ。


そして渡った天の鼓。
帝の手では、鼓は鳴らない。

「面白い!面白すぎるぞ!虹人!」

割と真面目(にやってるはずの)シーンなのに台詞でずっこけたよ。

「おもしろすぎる」ってことばの響きがなんとも現代ぽいというか間抜けなの……( ;∀;)

ずっこけてたせいで折角のゆみこのお歌もちゃんと聞けんわ……よよよ。愛おしすぎるぞ、帝。


めっっっちゃ久しぶりに娘役再登場。
すごい、2幕開始からここまで出ないのって……汗。

ってまた子供ができたんかーーーい。
(また、って言ってるのは先日あさきゆめみしを見たせいです、まあでも結構和物話に多いよね、ワンナイトラブできちゃったベイビー。)

そして断罪と懺悔の樹。

カッとなった帝に死刑判決を受ける樹。

庶民の照葉がひょっこり出てきて(みんな「誰やねん……」て思ったろうな……)自分の命と引き換えに乞い願うのは仮にも許嫁の命……ではなく天の鼓の無事。

…………どこまで樹、足蹴にされるの……😢

…………って。

………………………………( ゚∀゚)・∵ブハッ!!

でました。出ましたよ!!

ゼウス・虹人閣下!!!

噂には聞いていたんです、ええ。

いや、えーと、…………えっ。

どうしたらいいの…………?

えっと、ところで、不評な舞夢ゼウス様の鬘ですけど私は結構好きで。

でもこの似非ゼウス虹人の鬘は好きじゃないよ……😂もうどうしたいんだよ……。

なんか視聴者の預かり知らぬところで悟り開いてるし……。

あれかな、あれだな。死した虹人はトート閣下……いや刻の霊さまに抱きとめられ、黄泉の世界へ到達、すだまさまのストックのとんちき衣装をお借りし、精神と時の部屋ですだまさまと語り合い、あの境地に至ったと。そういう背景だな?そういうことにしとこ。

いやしかし、オサ様の歌声って凄いな、ほんとに。

とんちきをぶちのめして有無を言わせない圧力。明らかにとんちき世界なのに。

なんか言っているんだけど、もう絵面が面白すぎて全然話が聞き取れない。だめだ、集中できない。

恐れ多くも庶民どもが帝の周りをぐーるぐる。

確かなものは心だけ、と似非ゼウス虹人閣下は笑みを浮かべ消え去る。

残されるは帝。あれ、帝主人公だっけ?

…………どうすんだこれ……( ゚∀゚



エピローグ。

お忍びで虹人の忘れ形見に天の鼓を返す帝。
いやもう帝、完全に虹人を愛していましたね……。
帝かわいいな……帝……。

そして北斗の鼓と帝の笛の音で、彼らの姿が浮かび上がり、幕。


…………帝はさ、天の鼓が欲しかったんじゃなくて、こうして虹人の鼓とセッションしたかったんだよね。

自分が惚れたように、虹人に自分の笛の音を愛して、共に奏でたいと想って欲しかった。

でも帝としてのプライドがそうさせず、歪んだ方向にひた走ってしまっただけで。

……おかみぃ( ;∀;)


うん、これは帝が虹人に片想いする話だわ。
叶わぬのなら殺してでも手に入れる、でも殺してしまったから二度と手に入らない、彼を失ってその愛の重さをようやく自覚する、紛れもない濃厚なラブストーリーだわ。


……えっ、違うの……?ヽ(・∀・ )ノ ?




…………ところでフィナーレのポーズ、なに?ドウシテ……🤔

はあ。面白かったです、天の鼓!!笑

マラケシュ 紅の墓標〜東京千秋楽〜

マラケシュ 東京千秋楽が楽天tvにあると聞いて観てきました!やっほう!新しいマラケシュだあ!
観ながら書き散らしていたものが以下に。
大劇場収録版とも被るところ多いけども!







蛇が笑っている。
砂漠で彷徨うクリフォードに絡みついて、笑っている。



蛇が表情らしい表情を浮かべるのなんて、ここだけでは?

役者がマラケシュの舞台に集ってくる。


シビさんの声だいっっすき!!

イヴェットなあすかちゃんサイッコーー〜!

ギュンターが語り出すと踊る蛇。しゃら、しゃらり。
さあ、物語の幕開けだ。

2画面構成なのはこちらもそうだけど、収録版より自然な編集。収録版はどうしてあんなチープな編集になってしまったんだ、ワイプ芸か〜い。こういうの見るとやっぱり生で観たかった〜とごねごねしてしまうな!生は生で目が足らなそうだけど!



リュドヴィーク、相変わらず読めないひと。
どこかエロール様の面影をもつひと。
(私はエロール様@不滅の棘 贔屓です)

「私たちは異民族で異教徒です。本当のところ、理解はできませんよ。初めからわからないと思ってしまえば、そのほうが楽ですよ、人と人なんて。」

軽口めいて言ってはいるけど意外とこれが本心というか本質なのかも。

彼は理解しようとするのをはなっから諦めてしまったのかもしれない。外国人だからという理由だけではなく。ある種の防衛本能めいているそれはマラケシュに辿り着いてから?もっと以前から?わからないけれど。

分かろうと思わないから、他者からどんな形であれ想いを寄せられても無頓着。乾ききっている。表向きはあんなに優美でも。なんてね。



オリガのモノマネするレオン@樹里ぴょんカワイイ。

ところでレオンが世界には馴染んでいるのにどことなく浮いてしまうのは、言葉は最悪だけども物語には必要でないからかな。

結局のところリュドヴィークとイヴェットの物語が主軸で、それに絡まる糸のオリガ、に纏わるクリフォード……だと個人的には思っているので。
ありもしない華のパリ、そこに行けば何かが開けるんだ、という夢を追うひとであって関わりなくはないんだけどなー。

いや、好きですよ。私は。
樹里ぴょんもレオンも好き。
でもリュドヴィーク、レオンに対してマラケシュという最果ての風景の一部というか、もっと言ってしまえばその他大勢としか見てな……いように感じてしま……切ない。

レオンがどうこうでなく、誰も見てないような。
あ、うーん、コルベットは例外として。彼は「マラケシュの風景」ではないし。後述。

アリ〜かっこいいよ〜〜〜!さおたさ〜ん!
悪いかおが似合う〜!




しゃらしゃらり。
孤独のひとに蛇が寄り添う。

遠く国を離れ辿り着いた場所
縋る神の名もまるで違う名前
もしも此処で死ねば魂は何処へと
捨て去った故郷にも神の慈悲はない

逃げ込んで行き止まる 仮初のオアシスの街
生きていく意味さえも分からずに時は流れて……

「リュドヴィーク!」
暗晦な独白を振り払うような彩音ちゃんの若い声!笑かわいい〜!

上流階級の奥様こと翔つかささんとの絡み(退団公演だったんですね)、東京楽ver話に聞いていたので見たかったんだよ〜!
アランフェス!笑笑
熱烈なくちづけ!!
ええ、ええ、めっちゃ盛り上がりましたよ。
巻き戻しちゃったよ。
だって〜!エドガーとカメリアじゃないっすか〜!!
私不滅の棘でもカメリアとの絡みでありえんほど興奮してしまうオタクですもん。
やだもう、こっから急に不滅の棘始めていただいてもよろしいのよ???(は???)
そしてリュド…ってかオサさんをどかしてキスするコルベット……じゃなく組長さん笑笑
楽しい!

その後、ベドウィン兄妹登場。

リュドが彼らに「彼はノマドだ」と評され。
コルベットが「あなたも同じ。星を辿って旅する人の瞳のいろ」「帰る家を持たぬ人の目をしている」と言われるのがたまらなく好きなんですよね。
彼も異邦人で、逃げ延びて最果ての地に辿り着いた人で。
なんならリュドヴィークをマラケシュに導いた人物でもある、んだよね?
コルベットとリュドヴィークは違う。
コルベットは悪人だけど愛を知ってて、たとえそれを手放しても自分を見失いはしない。酸いも甘いも噛み分ける大人だから。
そんな彼だけれどノマドの瞳をしている。彼も帰れない人なんだろう、それを表にだして嘆くこともするような歳ではなし、悪党の自分に帰ろう場所もあるはずなし、こうしてただマラケシュで生きている。
かわいい娘もいる。父子愛のような情を抱く部下もいる。
でも彼は飢え求める目をしたまま。きっとこの先も。
矛盾するかもだけど、リュドヴィークにとってコルベットが特別なように、コルベットもリュドヴィークを特別大事に思ってそうではあるんだけどなあ。パリの掃除夫の頃からの付き合いでしょ、もう結構なパートナーじゃんね……。変な意味でなくても。まあ変な意味でも私はウェルカムなんだけど(……)。

……さては私ドン・コルベットむちゃむちゃ好きだな?


「夢しか持てなかった」と歌うリュドヴィーク。
形ないそれは、どんな色をしていたのか、覚えているのかしら、リュドヴィーク……。
傷痕がつく前の肌の色を思い出せる?リュドヴィーク……。
(キモオタポエム発動中)


いやー、あのー、こんなこと言ったらアレですが。
オリガの魅力がね、わかんないのよね……。

オリガにデザートローズのことをぶっちゃけちゃって「貴女には吹っかけられない」と言ってても「そうけ?」と思っちゃ……。いいカモやん?(酷)

「心残りばかりですよ、パリには。」

さて、夢と野望に燃えるレオン。
静止のなか、蛇が踊る。
蛇と踊る。
蛇が見ている。

終始まっつの声が優しくていいな〜。
カモられてんのも似合うな〜。

ソニア「イヴェット、いい男だからって軽々しく口を聞かないで」
レオン「ごめん、もうちょっと若いほうが好みなんだよね^^」
千秋楽ならではのアドリブ!笑
ズーーーンと考え込んでしまうマラケシュにおいてンフフッと笑えるのは貴重!笑
レオン「(イヴェットに)あんた、リュドヴィークとも知り合いらしwいなwwwん?どした?www」
笑っちゃってるしwwwあすかちゃんもwww

いやあ、オリガとイヴェットの対峙の場面あすかちゃんおっかなくて最高。「あらやだ、あなたお馬鹿さん!?」い、言われてェ〜!!
所在なさげなまっつ。突き飛ばされるまっつ。かわよ。

リュドが来て、仕事の話だろうっつって「こっちへ行こう」とレオンが先にリュドにだけ話を持ちかける。
それを不満そうな微妙な表情して見ているアリ。ここでアリを映してくれるのはよっナイスカメラ!
白人とベルベル人のハーフなレオンだけど、所詮あいつも白人贔屓だ、ってどこか思ってたりとか。アリたちがね。

リュドとレオンの掛け合いの歌も聴き込みたいし後ろのさおたさんたちもカッコ良いでどうしたらいいのかわからん。

しかしレオンの計画は杜撰すぎるので(まあそうでなければだけど)、ねえ。

「信じるなよ」の仕草ははムラのほうが色っぽくて好きかも。



お、クリフォードとオリガのデュエット。
ここって追加?

クリフォードがどう見たって過去愛したバレリーノよりいい男なので愛を自覚できないオリガにいまいち感情移入できないよ〜。こんないい男がまっすぐ自分だけ愛してくれたらころっと愛しちゃいますけど……。

追加シーンの割にはあっさりめ。


イヴェットとコルベットのシーン。ここも好き。
んで、えっ、ちょっ。
ちょっと待ってっ。
イヴェット「貴方がリュドヴィークをマラケシュに呼んでいたのね」
コルベット「あの事件の後、彼を探し出して。以来ずうっと一緒だ」
イヴェット「今では立派に、貴方がたの仲間というわけ」

こ、こここ、このコルベットの台詞ムラ版でもあったっけ???
確認してきた。ない!!!

腐オタを萌え殺す気!?!?(とうとうぶっちゃけたよ)

そうか、ずうっと一緒か……そうか……。


過去のパリでのあやまちの恋に思いを馳せるリュドヴィークとオリガ。

舞台は幻のパリへ……。
夢は死んだと歌うシビさんの歌声が素晴らしい。

度し難い馬鹿者たちは未練断ち切れずに
壊された家の門を叩く──。

壊れた家じゃなく壊された家、か。


「ボンジュール、ボンソワール!」
今日のあたしを抱くのはだれなの?
あ、あ、あすかちゃんさいこ〜!!

わ、東京の若リュド…既に苦渋を味わって生きてきたかおをしている……。

イヴェットからのキスをさりげなく紳士にお断りするドンが素敵。優しい人ね、ムッシュ

貧しい故郷は捨てた
野良犬のようにパリの片隅に落ちている幸せを探す

イヴェットの物悲しい歌声がね、うん、好きだわ……。

このイヴェットとリュドヴィークがね、惹かれ合うのもね、なんかこう「わかる……!」というか。実際、よその恋人たちみて「わかる!」なんて思わないんだけど笑、物語のような恋、悲恋のいろ、なんだよなあ。

んでここでオリガの回想とリンクするのだが、うーん。
言っちゃえば箱入りのお嬢様が趣味の悪いタチの悪い男に騙されただけなんよな……。

ネタばらしされて振られて泣き濡れた雨の中のオリガに一目惚れ?したクリフォード。いい男だなあ。

いやでも、それはさておきリュドイヴェカップルが見たいわ。これ生で観劇していたらオペラずっとそっちに向いてただろうなあ。音楽が切なくって、2人の表情もまた、いいんだ。
なんかな……事件がなくてもきっとリュドイヴェは幸せにはなれなかったとは思うんだけど、そんな、そんな刹那の恋っていうほろ苦い空気感がほんとうに綺麗で。

(ここの音楽すごく綺麗で好きなんですけど、ぽっちゃんぽっちゃんいってるのは何?涙にしては質量のあるぽっちゃんだ。みなさまの考察プリーズ。)

金の薔薇を競り落としたドン・コルベットが、愛する娘に渡そうと見遣ると愛し合う恋人たち。ドンはリュドを呼び寄せ、その大役を任せる。臆したように一歩引く若いリュドの手に愛の贈り物を託すコルベット
優しい人ね、ムッシュ……。

「これが僕からの/貴方からの本当の贈り物だったなら──。」

そう歌い上げるリュドヴィークとイヴェットのシーン、マラケシュで一番好きかもしれない。ムラ版もすき。


ところでギュンターについてはまだまだ考察不足。
ま、のちのち。おいおいに。

そして夢は醒める。


何かを始めなければならない朝が不安。
始めればいい。とりあえず、何かを。

貴方のそばに居ると、あの日のパリを思い出します。
まるで心細かった、あの日の自分に戻ってしまった気がして。堪らなく寂しいんです。

リュドヴィークの静止も聞かず捲し立てるオリガ。

初見感想で「リュドはオリガが空虚だからその瞳に写る自分を愛したのかな……」なんてあんまりな感想を残してるんですが。

うん、やっぱりお互いの瞳に映る自分自身、あるいはかつての幻のパリ、夢の名残りを愛していますね、2人とも。

「だから今、私たち幻を抱き合っているんです!」
「ただの幻」
「でもそれだけが、私が欲しかったものなんです!」

「だってこれは、もう終わってしまった恋を私たち始めようとしているだけなんですもの!」
「ただ、行き場のない想いを弔うためだけに──。」

お、おう。
なんかここ、リュドが胸の痛みをぐっと堪える苦しいトーンで語っているのにオリガが熱に浮かされたように朗々と大仰に語り上げるもんだから2人の溝が余計に感じられてしまう。同じ傷を抱えてるっていうけど、傷の深さが、違くね……?

そうこうしていると測量隊の1人が見つかる。

胸に去来するいろんな思いを振り払うように唐突に2人でパリに行こうなんて言い出すリュド。

そんなパリは、もうこの世のどこにもないこと知っていながら、そのことに目を背けるように。

パリからやり直すんだ、そして朝を迎えよう。
諦めてた夢を拾いに。

ねえリュドヴィーク、そこに夢はもう転がっていないよ。年月は誰にでも平等に重なっていく。
あの日出会った輝かしいムーラン・ルージュはもうないのよ……。


リュドヴィークとイヴェットの離別の歌が苦しいよおおおうわぁああん。過去の古傷でも愛があるもの……。

ギュンターが彼女の薔薇を執拗に追い求める。

忌まわしい罪の記憶 忘れたいけど
あの薔薇 あの人から貰ったものよ──!

イヴェットぉぉおお( ;;)

追い詰められて手首に傷を刻むイヴェット。

何もかもが変わっていくのに耐えられずに
自分でつけた傷跡を貴方のせいにしてた
大人になれない幼い私の恋を、ねえ、捨ててきて……。

イヴェットぉぉおおおお( ;;)

向こう見ずな悲劇に酔って 誰ひとり救えずにいた
薔薇の思い出を弔う旅路は一人行くべきだ

リュドヴィークぅぅううう( ;;)


やっぱりさあ……!!つまるところこの2人の物語でさあ(以下同文)


ギュンター対リュドヴィーク。
ギュンターは結局のところどうしたかったんだろうな。
その血で罪を贖え、ってなわけで、彼にとっての(薔薇を穢した)罪人のイヴェットとリュドの血に塗れた金の薔薇をその手に納めたかったのか?それもそんなにしっくりこないな。

しゃらしゃらり。
蛇は佇む。
終焉が近い。



アリのさおたさんがカッコいいって序盤からキャッキャしてましたが、最後の容赦のなさね。たまらんね。退団同期にこれを……笑



パリへは行けないとオリガに告げるリュドヴィーク。
うん、ここのやりとりもな、リュドの状態(腹ぶっさされ)を知らないにしても、自分のことしか考えてないように聞こえちゃうんだよな、オリガ。酷いひと、って、あなた不倫やし……最終的に金の薔薇手にしてにっこりしちゃうし……。

──あなたの幸せはどこにあるんですか。
少なくともここにはない。この地上のどこにも──。

印象的な台詞。
彼の身体が生き延びても絶え果てても、彼の魂は孤独を彷徨い続けるような気がする。

ならばせめて、現世にとらわれる生身の身体くらいは解放されていてほしいものだけれど。


しゃらしゃらり。
役者が舞台を去り、蛇が舞う。









は〜〜〜!
マラケシュ、大好きだな〜〜〜!!!

マラケシュ紅の墓標 初見の感情行方不明につき自分語りをし始める

2020/10/16初見

どんなにあがいても、私はマラケシュには辿り着けない。

これが一番最初に胸に湧いた思いです。


以下無駄〜〜〜に長い自分語り(作品まっっったく関係ない)を挟むので2度目の罫線まで飛ばしていただいて結構です。ほんとに。


──────────────────

私はなんでもかんでも好きになるタイミングが遅くて、いつも「後追い」だ。漫画や小説、アニメ、ゲームなどの二次元のほうの趣味はまだいい。三次元、生きている人々に後追いで惚れるのは厄介だ。一目惚れしたバンドはとっくに解散しているし、どっぷりハマったテニミュも一番愛したのは遠い昔の初代だし。好きになった歌手を調べたらもうこの世の人でなくなってしまっていたこともあってやり切れない気持ちにもなった。ただ東北の僻地に住む一般家庭の私は年齢的にも経済的にも易々と遠征はできなかったのでもっぱら映像の中の彼らを、彼らの過去を愛していた。

東京暮らしの姉を頼りに初めて飛び出したのは高2の冬、テニミュ2nd比嘉公演、7代目青学お披露目の日本青年館へ。今でも鮮明に覚えてる。

それからしばらくは受験やなんやあってご無沙汰、そんな大学2年生の冬、「THE YELLOW MONKEY再集結、来春から全国アリーナツアー」のニュース。前述の「惚れた時にはとうの昔に解散してた映像で愛してたバンド」だ。期待とちょっとの不安で迎えた2016年、私は生まれて初めてライブに行った。最初は1枚のチケットしかとっていなかったのに、一度味わったら歯止めがきかなくなって、後のホールツアー含めて秋田、青森、岩手、宮城、福島、東京、埼玉と駆け回った年だった。楽しかったな。

ライブが好き。生で見る愛しい人達が好き。
場を、空気を、時間を、音を、光景を、愛する人達と共有できる特別な一時の夢。

歩き疲れて脚はクタクタ、お財布はぺしゃんこ、でもその一瞬の夢に全てを掛ける価値を感じて覚えてしまった。

自分の参戦したライブが映像化されると、嬉しいし蘇るし興奮ももちろんあるのだが「こんなもんじゃなかった」とどこかで物足りなく思う自分もいる。

映像は私が双眼鏡やモニターを見つめるよりもよっぽど鮮明に彼らの姿を映してくれるけど、それはそれで大感謝なんだけど。生で味わうあの頭のネジがすぽーんと外れて感情のボルテージがわあっと沸き上がる、ふわふわした心地で涙腺はゆるゆる、生きててよかった!みたいな身体で感じる興奮というのを映像で味わえるのはなかなかない。

なんて贅沢なことだろう。以前はいつも映像で愛していた。MCの台詞もタイミングも覚えてしまうほど繰り返し観て、何度も同じところでキャーっとなって。もちろん昔の彼らを今観ることはできないし、今も映像化円盤化大感謝の心は強くあるのだけれど。

音は波だから、受け取る感覚器は耳だけじゃないんだ。
ベースは子宮に響くのよ@スージークアトロってなもんだ。
皮膚からざわりと背骨を通って脳みそがスパークするのだ。

ああ、生で見たかった。知ってしまったから。
どんなに興奮しただろう。知ってしまったから想像が体感まで及んでしまう。

どうしたって、その時、ライブを共有していない人にその全身の感覚を伝えようってのはほんとうに難しいこと。

ライブが好きだ。好きになった。

だからこそ、「後追い」の限界を感じてしまった。


きっとそれは観劇もそうなんだろう。
生きている人々の織りなすひとときの夢は、その場限りのものだから。



──────────────────


つまり長ったらしく何を言いたかったかといえば、舞台を生で観劇、それも何回か観劇した方と、円盤というチケットしか持たぬ後追い民では当然のごとく見た世界が違って。

それで、マラケシュは特にそれが顕著なんじゃないかなと思ったのです。

正直な話、マラケシュ円盤を初見で観終わったあとに自分が何を感じているのかがうまく掴めなくて、ぶっちゃけ分からないことが多すぎて、Twitterでも「ちょっと待って言語化むずかしい」なんて呟いたりして。

リュドヴィークが全然分からなかった。
彼が何を抱えてそんなに飢え枯れた魂をしているのか分からなかった。事件のことだけじゃないよね、きっと。

彼がオリガを愛したようにも感じられなかった。
オリガが空虚だから、透明な彼女の瞳に映る自分を愛したんだろうか。鏡を見つけてしまったの?あるはずもない「パリ」をうわごとのように求めて。

1回観ただけじゃあ分からないってのは、まあ、物語の本筋がわかりやすさを重要視していないであろうから致し方ないにしても。


ところで私は他人の感想を見るのが好きで、インターネットありがとう!ブログ文化ありがとう!なぁんて言いながら当時の観劇感想をサルベージするのはしばしば。自分の感想に自信がないのかもしれない。私は良いと思ったんだけど、他の人はどうなのかな、有識者(?)の審美眼的にはどうなのかしら、とか。いや最近はあんまりそういうのも気にせず誰がなんて言っても自分の好きなものは好きで通したいと思ってますが!(例:歌ヘタと言われてようが私は彩音ちゃんクリスティーヌが大好き。)

はっ、また論点ズレた。

で、マラケシュも円盤初見したあと自分の感情を言語化できずに当時の観劇感想をいろんな方のを見て回って、ああ、そりゃわかんないわ、となんか納得してしまった。春野さんが結構日替わり芝居なのは話にも聞いていたけど、きっと春野さんだけじゃなくみなさん、その日のマラケシュがあった、のではなかろうか。1日として同じマラケシュはなかったんじゃないかしらなんて思ったりして。大劇場と東京ですらだいぶ役作り変わったと目にしましたし。

ああ、生で観たかったなあ。

生で、何回でも通って観たかった。

だって円盤だけでもこんなに好きだ。自分の感情がわからないとか言語化できないとか言ってるけど好きですよ、マラケシュ。すごく好き。リュドヴィークもイヴェットもレオンもクリフォードもベドウィン兄妹もみんないい、鈴懸さんの蛇が凄い、まっつが地味に地味でツボ、音楽もどれも大好き。オススメされた春野さんの開演アナウンスは最高めっちゃ最高。オープニングも一気に惹き込まれる最高。でも好きって言っていいのかな?マラケシュのうち、切り取られた断片しか知らないようなものなのに。それでも好きって言っていいですか?……好きです!!わーん!もっともっとたくさんのマラケシュを、リュドヴィークを、マラケシュで生きる彼らを観てみたかったよう。生で!

今を生きる以上、私はあのマラケシュには辿り着けない。どうしたって。




はあ〜〜〜情緒不安定なるわ〜〜〜!!!



取り急ぎもはや別モンだと評判の博多座マラケシュが観たいです!!!!!


感想にもなってない初見書き残しは以上!
もう何度か観たら消化して深読みオタ妄言を語るかもしれませんが!その時は追記しますが!

あさきゆめみし/ザ・ビューティーズ!

2020/10/16初見

スカステで先日放送されたので愛華みれさん時代の『あさきゆめみし/ザ・ビューティーズ!』観ました!

ちなみに春野寿美礼さん時代の『あさきゆめみしII』も以前に円盤で一度観ています、後ほどそちらの感想もさらっと載せようかと。ただ、脚本演出にう〜ん……となったのは初演もIIも同じですかね……もったいない……。



タモさん主演ものをちゃんと観たのは初めてだったのですが、光の君美しかった〜!これは光源氏ですわ〜!

IIが二幕もの、こちらは一幕もの(って言うんですか?あっ一本ものか?)でさらに短いぶん、内容はIIよりさらに猛ダッシュオムニバスな感じでしたね。唐突に始まり回想になりポンポンと新しい女性が出てきて話が進む……。原作(源氏物語でも「あさきゆめみし」でも)読んだことない人は置いてくぜ!ついてきな!てな感じ……?

私は源氏物語はさっぱりで、あさきゆめみしは昔に序盤を読んだだけだったので……。IIを先に観ていたから分かったけど、初見の方はお話分かったのかな……🤔

唐突に民衆のシーンが来るのも「このシーン要る?」って冷静になっちゃうというか、まあ下級生がたの出番が〜みたいなメタなこと言ったら仕方ないのだけれど……陵王の話も突然だな〜としか……。今にも死にそうな身体で陵王舞う紫も突然すぎて「し に た い の か ?」って黄泉の帝王が脳内でせり上がってくるし……。死ぬし……。

原作読みますか!はい!

刻の霊というオリジナルキャラクターを作ってまで語り部をさせているけど、初演はIIより出番少ないのでそんなに説明役らしくはない印象。いや正直春野さんのすだま様に魅入ってて何喋ってるかよく聞いてなかっただけでちゃんと物語説明してたならすいません。

噂に違わず春野寿美礼さま刻の霊は最高でしたとも!
ひとり世界観ぶっちぎりのとんちき衣装と被りもの(とんちきが似合うんだこれが…)(褒め言葉です)、氷点下の眼光、その佇まい、「あっこれヤバいやつだわ」と一瞬にしてわかってしまう……ね!ね!人外がすごいしっっっくりきますわ〜!
ただ、春野さんのトート様を知ってるので、どうしても背景に閣下が見えますね……。IIだともっとちょこちょこ出てきてテンション高くてちょっとお茶目なすだまちゃんでしたが、初演はもろにトート様だな……うん……。

脚本演出でやっぱり気にかかるのがエリザのパク…リ……っぽい要素……。(´・ω・`)

いや、うーん、パロディともオマージュとも言えないと思って……。コメディでも洋物でもましてやTCAでもないので、笑う要素でもないしなあ。最たるのがオリキャラとして入れたルキーニ的役割のトート閣下みたいな時の霊。コロスなんて喋る黒天使。あと主人公の棺桶、からの回想から始まるのもそう(厳密には違うけど)。

まあでも春野さんのすだま様見ると「ンホッええもん見たわあ」ってなっちゃうので文句言う資格ないですなわはは!ごちそうさまでしたァ!


あ、ただもう1つ……。初演もIIも、ラストで白衣装の光源氏と紫の上がデュエットダンスして寄り添って愛を囁いて……でこれ紫の上だと私は解釈してるんですけど、「光の君」って呼んじゃうのでえっ、となっちゃう、のですが……。藤壺は源氏のこと光の君とか光る君とか呼んでたはずだけど、紫の上ってそう呼んだことはない、よね……?原作手元にないけど、少なくとも芝居中にはそうは呼んでないよね……。えっ最後の彼女は藤壺なの……?最後あれだけ「紫が死して分かった!本物の愛!なんということだ!」みたいに盛り上げておいて最後は藤壺と黄泉の桟橋を渡るってそんなオチ…?えっ……?🤔IIでもそのまんまってことは誰もおかしいと…思わんかったんかな……。ここまで言っといて紫がそう呼んでたらマジですいませんね!わはは!逃げろ!




────────────────


ザ・ビューティズ!
観ながら書くぜ!

紫調の衣装すきだわ〜。まだ下級生なご贔屓たちがかわいけどカッコよくて素敵。

ワインバーでオサアサを引き連れてくるチャーリーさんかっけ〜〜〜!気を抜くと視点が春野さん定点カメラになってしまうんですけどね!手がえろいんじゃ……手が……。

あさこソロ〜!お歌がまだ発展途上だけど若くてエネルギッシュできらっきらだ〜!

ああっ、80年代ロックビジュアルテイストなタモさんにぴとっとくっつくオサさんの手と目線がえろいよ!何度目だこれ!

前日に琥珀色/cocktail各ver.見比べ上映at居間を開いていたので、元気に踊りまくるチャーリー見ると笑顔になったり泣いたり忙しい。

白衣装でパキッとキメるのカッコいい〜王道はカッコいいから王道たるのよな〜!


ああっオサさん水色衣装ソロ!かっ、かんわいい〜〜!下級生の頃は歌い方また違うのよね!もちろん上手いんだけど!爽やか〜!かわいい〜〜!えっロケットと一緒に踊っちゃうんですか〜!え〜!かんわいい〜〜〜!!(でれでれ)

ああ〜黒金衣装のチャーリーかっっこよ!色気ぇ!オサさんともっと絡んで〜!キャッキャッ!

パレードめっちゃすき😊すきです……😊ほんとにみんなビューティーだわ……😊

は〜楽しかった!やっぱりショーは(よしあしが分からないのもあって笑)気負わずに素直に楽しめるからいいな〜!!

オタクが唐突に春野寿美礼さまに惚れました〜ヴァルトシュテッテン男爵夫人編〜

〜プロローグ〜

私は普段漫画や小説やアニメやゲームのオタクだったり、テニミュを筆頭にいわゆる2.5次元舞台にハマったり、音楽ではTHE YELLOW MONKEYのファンをしていたりする人間です。

あれは2017年のこと、だったはず。
(2016年だった気もしてきた)

THE YELLOW MONKEYの再集結に伴いCSでもいろいろ番組を組んだり再放送があったりして。その中のひとつにWOWOWライブでの何かもあって、(過去の氣志團万博だったかな〜)当時契約していました。

そしてたまたま見たのがモーツァルト!のCM。

よく知らないけどせっかく契約してるんだし面白そうだから(田舎者なので観劇の機会はほとんどないけど演劇部だったし舞台はすき)録画しとこ〜と思い立った私、今にして思えばグッジョブすぎる。

そこで帝劇ミュージカル「モーツァルト!」2014年 主演:山崎育三郎ver.を初めて観ました。

そう、育ver.なのです。
それってつまり、(円盤の収録日的に)春野寿美礼 as ヴァルトシュテッテン男爵夫人ver.なのです。

ええ。お察しください。
一目惚れ?一耳惚れ?でした。

春野寿美礼さまに。

M!を見るのも知るのも初めてだったのですが、もう私にとってはヴァルトシュテッテン男爵夫人こそ作品のキーパーソンなのねって感じるほどに惹かれてしまいました。

春野さんのこと全然知らなかったんですよ。
(なんなら主演陣のことも知らなかったくらいの人間)

宝塚出身ってことも知らなかったし。

お歌はみなさん上手じゃないですか。アンサンブル一人一人に至るまで素敵ですもん。

そんで、ぽへぇ〜しゅごい〜おもしろそ〜!って観てたのに、突然グワシィッッ!!と心臓掴まれてしまったんですよね。

冒頭の、ヴァルトシュテッテン男爵夫人がアマデと彼の持つ箱を愛おしげに見つめているシーンですが。なんか、なんか1人だけ異質なんですよね。

スポットライトが当たっているとかそういう話じゃなく、アマデと男爵夫人だけが共有できる空気というか。(しれっと男爵夫人にも天才属性を付与してしまう)

んで♪人は忘れる ですよ。

歌い出した瞬間、もう惚れ込んでしまいました。

歌とか音楽ってほんとうに人それぞれに好みの波長があると思ってるんですけど、それがもうドンピシャにピースが嵌ったのです。好きだ……(惚)。

突然ですが春野シュテッテン男爵夫人の好きなところ(独断と偏見)です!!

・圧倒的貴族感
・ヴォルフにだけ見えるはずのアマデが普通に見えてそう
・アマデとテレパシーで会話できてそう
・指先から星屑の金の煌めき出せそう
・そりゃコロレド大司教さまも了解を取り付けちゃうよなって謎の納得(っょぃ)
・星から降る金を歌い終わったあとにサッとはけるのまで美しすぎて初見で惚れた
・「彼は天才よ」って歌われると貴女がそう言うならっていう説得力がすごい
・でもきっとヴォルフの才能の核は愛してるけれど素の部分というかガワの人間の部分は関心なさそうなところがたまらない
・父がヴォルフの才能についてこられなくなったときの(あぁ…)みたいな、(その程度なのね)みたいな表情がたまらない(ド偏見)
・あんなに抱擁力に溢れた歌唱なのに紛れもなくヴォルフを追いつめるところ(♪大人に〜なるということは〜)
・跪いて靴に口付けしたい すげなく去って行かれたい
・ウィーンの場面、おれがサリエリなら秒で寝返る(???)
・ウィーンの場面のにっこり笑顔かわいいよ〜〜〜!!
・謎解きゲームのくだりのおっっっかなさ…かっっこよ……
・この人に見捨てられたら、この人の期待に応えられなかったらと思うと過呼吸起こしそうになるところ(とても主観的)

(おまけ:他の方演じる男爵夫人を観たとき、温かくて優しくてヴォルフガングのこと「も」母のように愛してくれる男爵夫人だと感じたんです。でも春野男爵夫人はそうではない。母ではなくパトロン。あるいはプロデューサーで、あるいは導き光。だから母のように無条件に愛してくれるわけではない、彼が音楽の才尽き果てたとき、その血のインクが絞りだせなくなったとき、あの方は氷のまなざしで見ているのか、はたまた興味失せたようにふいと去っていくのか……っていうおそろしさ……ね!)

(妄言にも程がある)

とまあ、妄言を語ると尽きないのですが。
ここまで好きでいても、へー元宝塚の人なんだ、宝塚の人ってみんな上手いんだなあ(後に微妙に正解ではないと知る)(正解:この方が怪物レベルで上手い)としか思っていなかったのです。

ここまでがプロローグです。(え)



〜本編:それは2020年夏〜

後に自分で読み返す時のために書いておくと、2020年はとても大変な年でした。現在進行形だけども。
自分のQOLに関する事柄だけでも、そのために生きてきたって思いのライブは延期になり。
病院務めなのもあって県外には当分の間出られなくなり。
予定もなーんも無くなって、仕事はそんなこんなで忙しかったけどまあ1人でやってる業務でもなし、それなりに。
8月末、有給消化のためにか謎に5連休が組まれていた。

こんな時でなかったら遠征して旅行でもするのになあ〜。

ライブ行きたいわ〜観劇もしたいわ〜。

そういや先輩、去年エリザベート(東宝)観に行ったって言ってたな〜いいな〜見たことないんだよな。

おっ、有料だけどアマプラ配信にあるやんけ。宝塚版かあ……。

いっぱいやってるのね、じゃあ順当に(?)評価高いやつ見てみるか〜!

ぽち。

「2002年花組 出演者:春野寿美礼 ほか」

……ん?このお名前、どこかで見たような……。
あっ男爵夫人のひと!!
えっ、主演?エリザベート???(無知)
助けてGoogle
えっトート!?トートって男役だよね!?(無知)
元男役花組トップスター!?えっ!?(無知)

怒涛の無知三段突き。
あの女神ヴァルトシュテッテン男爵夫人とこのおっかなそうなトート閣下が……同一…人物……???

と、とりあえずエリザベート観よう!!
ぽちー!




……その後のことは語るべくもないのですが……。

お顔やお芝居、歌声はもとより芸術のよしあしなんて個人の好みだと思っているのですが、その好みがドンピシャだったんですね。春野寿美礼さま。トート閣下。

もうその後もずーーーっと居間で花組エリザ流していて、いつの間にか母(古のヅカオタ。安奈淳さんと榛名由梨さんのファン。ベルばらを連載1話目から欠かさず追っていた(本人談)漫画オタクでもある。こないだ還暦祝いに当時の宝塚CDプレゼントしたらたぶん私が生まれた時より喜んでた)もファンになってたのは笑うしかない。これだからDNAってやつは!

ところで話が脱線しますが、たられば妄想の話。トップ後期、2007年頃の春野さんがコンサートでなく本役でトート閣下を演じたら…なんて考えてみたり。
めちゃくちゃおっかない温度のない閣下になりそう。異次元の。より孤高なの。ちょっと一路さん閣下ぽいような。こわ!みたい!みたかった!77期メンバーメインのエリザとかも見たく!!

……そう、オタクはとにかく好きなものを調べたがる性を持つ。めちゃくちゃ調べた。いっぱい動画みた(小声)。エリザでハマったので、エリザのときの面々を中心に組子や同期の方などを勉強。ただでさえ宝塚の世界は独特な閉鎖空間で(って言っていいのか分からんが)知らない用語だらけ。役名と顔を覚えるだけで四苦八苦してるのに役名とかすりもしない愛称がみなさんについてる。覚えらんないYO!!


何はともあれ、閣下で春野さん沼にズボった私はとにかく出演作品をいっぱい観たい!と検索。
アマプラ課金で配信してた春野さん作品がエリザ、あかねさす、天使の季節だったのでそれらを見まくって暑い熱い連休が終わった。

(水差し:配信作品、どういう基準でこのラインナップなのだろう……。エリザは有名作として。あかねさすが入っていたのはめちゃくちゃ有難いけど博多座作品だし、謎。天使の季節はほんとに何故…90周年記念作品だから?今となっては貴重な豪華なめんつにこんな作品させてたのほんっっっとうにもったいないと思っちゃうんですが……オサアサ最後の共演作が天使の季節て……。)



冒頭の男爵夫人語りもあって長くなりすぎたので一旦ここまでで!